昨日7/11(火)の夜に、赤坂プリンスホテルで行われたNTTドコモの個人株主向けIR説明会に行ってきた。

どうやら「ドコモだけ」は、7人家族らしい。
本当に、5千万人ユーザーがドコモの端末を使い続けるだろうか、この秋のナンバーポータビリティに注目したい。


<中村社長のコメント>


○ドコモの発展の歴史
 ・1991年設立、成長してきたのは、ここ10年。
 ・1999年に「iモード」開始
 ・2004年に「おサイフケイタイ」
 ・現在、契約者数5000万人、シェア55.7% (2006年3月末)
  (キャリア3社の契約者数は9200万人、KDDI 27.7%、ボーダーフォン16.6%)


○ドコモの業績
 ・前期(2005年度)は、営業収益4兆7700億円、営業利益8300億円
 ・今期は、営業収益4兆8400億円、営業利益8100億円を予定
  →現役の理由は、第3世代携帯のネットワークへの投資が膨らむので。
   FOMA向け基地局の設置は、予定通り夏までに完成見込み(合計2万ヶ所)。
   Movaは35000ヶ所。ネットワークへの投資は、ほぼ完了。

   
○今後の事業展開
 ・今までの10年間はキャリアから新技術を提案して売上を伸ばして来たが、今後は、
  顧客の好みを聞いてサービスを合わせないと行けなくなってきている。
 ・法人向け(全キャリアの契約者数の内、法人契約は10%のみ)、キッズ、らくらくフォン
等の開拓余地がある市場を攻める。
・端末は900シリーズ(ハイエンド)、700シリーズ(デザイン重視)、600シリーズ(海外
 136カ国ローミング、現在7機種、海外旅行者は年間1600万人)
・着うたフルは、ようやくauにキャッチアップが可能となる。
  →年内に世界最速のダウンロードスピードを実現する端末を販売予定。
  (380→3.6Kへ現在の10倍に)
・電池パック交換無料サービス (140万件が交換)
・小額決済サービスに重点を置く。(クレジット事業への参入はドコモのみ)
  →ドコモ契約者の所有端末の1/3の2800万台がおサイフケイタイ対応端末。
   DCMXmini:月1万円まで。通話料の請求と一緒に請求。現在30万人が契約。
   DCMX:限度額設定無し。現在3万人が契約。
   3年を目標に両方合わせて1千万人の契約を目指す。
   決済端末の設置状況は、今年度内に15万台、来年度までに32万台を予定。
・国際ローミング対応機種を増やし、国際収入を現在の400億円から3年で4倍にする。
・コスト削減を重視(ネットワーク投資、端末のインセンティブ制度の見直し)


○株主への還元
 ・配当は4000円を見込んでいる。
 ・配当性向は30%を超え、配当利回りは2%程度。
 ・6月の株主総会で今期は2500億円の自己株購入の承認が得られているので実行予定。


○ナンバーホータビリティについて
 ・まだ、正確な開始時期については、キャリア3社で現在調整中。
 ・10月のどこかのタイミングで開始となり、今後ずっと続くこととなる。
 ・番号は持っていけるが、端末の中のコンテンツ、メールアドレスは使えなくなる。
 ・ドコモとしては、脅威に感じていない。
  →現在もユーザーは平均2年7ヶ月で番号が変わっても、キャリアを変更している。


ソフトバンクの参入に対するコメント
 ・ボーダーフォンは、ネットワーク対応が、かなり遅れているので苦労するハズ。
 ・ヤフーを十分生かして、やってくることは想定でしている。
 ・ソフトバンクの料金政策には追従しない。
  →完全に新規参入であれば、ADSLの時のように思い切った料金で参入ができるが、
   今回の携帯事業の場合は、既に1500万ユーザーがいるので、100円下げると収入が15億円下がってしまう。思い切った勝負には出れないだろう。


ワンセグについて
 ・1万円程端末が高いにもかかわらず、ワンセグ対応端末は売れている。
 ・現在は1機種のみであるが、年度末までに3〜4機種を投入予定。
 ・現在のワンセグは、キャリアにとって全くメリットは無い。
 ・2008年に規制緩和により、携帯向けにコンテンツを流せるようになる(サイマル放送)予定であり、そうなると様々な仕掛けができるようになり、新たな収益を得られることになる。既に、テレビ局とは準備を始めている。