いよいよ小さいながらも自分の会社を設立するということもあり、創業関係の本を探して読んでいる中で、図書館でたまたま、ワタミの渡邉美樹社長の本を手にすることができた。

ワタミのWebサイトを見たところ、予定通りというべきか「グループ600店舗達成」と掲載されて関心した。
やはり組織はリーダーで決まると思った。

巻末に作家の高杉良氏がコメントを書いていた。
週刊ダイヤモンド97年5月24日号から「青年社長」を連載。当初、連載期間は1年だったが、読者の反響がよく、長くなったらしい。
今でも、ワタミから社内報が届いているらしい。
平成9年10月号の社内報に、「ISO14000取得(1年半の期間と3千万円の費用を要す)を目指す」と名言されていた。

『青年社長』は古本屋で手に入れているのだが、読むのを忘れていた。
早いうちに読みたいと思う。



<読書メモ>


ワタミの経営目的「わたしたちの目指すもの」
・一人でも多くのお客様にあらゆる出会いとふれあいの場と安らぎの空間を提供すること。
・会社の繁栄、社員の幸福、関連会社、取引業者の繁栄、新しき文化の創造、人類社会の発展、人類の幸福への貢献。


○4つの選択(日々の生活の中で、人間には4つの選択しかない)
・「善なることで、得なること」:いつもこの選択をしたいが、目先、特になりそうなことはあまりない。
・「善なることで、損なること」:1番いい選択。自分が得したと思うことをすると、必ず損したと思っている人がいる。そのよいな人を敵に回すと、結局は自分が損をすることになる。
・「悪なることで、損なること」:普通の人はこの選択はしない。
・「悪なることで、得なること」:この選択をすると致命傷になる。良心が痛み明るくなれなくなりツキがなくなる。堂々の陣を張ることができなくなる。


○戦うリーダーの条件
・自分がやらなければならない場所で、逃げずに戦う
・頭を振るに使い、戦う
・敵の矢面に立ち、戦う
・まわりから見て、がんばっているように見えるか、見えないかなどは気にせず戦う
・最も危険な場所で戦う
・かっても負けても責任をとる勇気をもち、結末が見られる場所で戦う


○好きな言葉
・「為し終えし小さな行為は、為し終えぬ大きな計画に勝る」
 →計画は実行されて始めて価値があり、実行されない計画などなほうがまし。為し終えし小さな行為の連続が、大きな計画遂行となる。だから確実な小さな達成は尊い

・「神よ、今できることを確実にする勇気を与えたまえ、できないことに耐え忍ぶ勇気を与えたまえ」(第一次世界大戦に従軍したバルト派神父の祈り)

・「人間は、遺伝と偶然と環境と意志の産物である」(芥川龍之介)


ワタミの役員の定義
「役員とは、社長の不足する専門分野の能力を有し、次々に起こってくる諸問題の矢面に立って問題解決ができる人であり、会社の現状をよく把握しており、今後の会社のあるべき姿をイメージしているがゆえに戦略的発想ができ、戦略立案ができ、戦略実行ができる人である。そして、社訓がその人の人格そのものとなるよう日々努力する人であり、常に経営理念を自分のものとして事らあたり、経営目的が達成されることに情熱と喜びをもって邁進できる人」


○鹿児島の教育理念「男の順序」
・最も評価される男「何かに挑戦し、成功した者」
・次に評価される男「何かに挑戦し、失敗した者」
・続いて「自らは何もしなかったが、挑戦した人の手助けをした者」
・次いで「何もしなかった者」
・最後に最も軽蔑されるのが、「何もせず、批判だけしている者」


○マネジメントにおいて必要とれる能力
・観察:問題を発見し、たぶんこうだろうと仮説を立てる
・分析:現場で、現物で、こうだろうと仮説を立てる
・判断:問題に対して改善策を立案する


○父と子の約束事五カ条→この子供との約束事がワタミの社訓の基となった
前文「自分だけの大いなる人生を、勇気と希望と誇りをもち、力強く歩き続けなさい」
1.約束を守れ、嘘はつくな
1.愚痴、陰口を言うな
1.笑顔で元気良く挨拶をせよ
1.他人の喜び、悲しみを共有せよ
1.正しいと思い、決めたことは、あきらめずに最後までなし遂げよ


ナポレオン・ヒルの「成功哲学」(米国の504名に及ぶ成功者・大富豪にインタビューの結果)
・「100人中、98人までが確固たる大目的など考えることなく、この人生をただ歩いていることは、文明社会の大悲劇だ」(ナポレオン・ヒル)
1.目標の明確化
2.余計に仕事をする習慣
3.絶対にやる、絶対にできるという信念