早大の公開講座『勝ち組ベンチャー企業の条件』に出る為、早めに仕事を切り上げて教室に向かった。会場は学生で溢れ、主催の小尾研究室の院生が受付を担当しているらしく酷いオペレーション。廊下の行列を処理できずにトンデモナイ状況。さすがに、二周り近く離れた20歳前後の若者数百人の中に紛れての受講となり、場違いであることを実感した。

第1回目の本日は、主催者の小尾敏夫教授による講座のガイダンスで、昨年開催の第1回講座を振り返ってのコメントと、今年の講座のゲストの紹介の後、「早稲田の学生はベンチャーを目指せ」というメッセージを込めて、光の部分だけのデータを紹介頂いた。
事業失敗、自己破産、一家離散、一家心中などの影の部分が全く紹介されない、ホンの一部の成功例のみの紹介に徹した大学教授らしい能天気なプレゼンには驚いた。
受講生の若者が、鵜呑みににしてベンチャー志向のみに走り、人生を誤らないことを心から願いたい。

DeNAの南場社長について、小尾先生からは「ソニーという大企業をバックに付けて成功した」といような解説があったが、そんないい加減なコメントでベンチャーの成功要因を説明される学生が不憫でならない。
DeNA成功の本質は、毎月1億円の赤字を出している時期に、ハンズオン型の独立系ベンチャーキャピタルNTVP村口和孝氏が、最初の投資評価額を下げて追加資金を思い切ってブッ込んだからであると確信する。
そして、その村口さんの英断に一任する有限責任組合員(個人投資家)がいたからであると思う。


<講義メモ>

大学別上場企業社長数

慶應義塾 384名
高卒 360名
東大 260名
早稲田 229名
大学院 189名
京大 116名
日大 ?


大学別高額納税者

慶應義塾 179名
高卒 135名
早稲田 96名
東大 88名
日大 55名
海外大学 40名
中央大 ?


時代の要請に対し先見性をもって、競争相手がいない市場でベンチャーが成功している。

成功ベンチャー企業が多い業種

1位 IT・ネット業界
2位 人材派遣業
3位 外食産業