テレ朝の『ビートたけしのTVタックル』の今週のテーマは「あなたの命も助からない!?医療亡国ニッポン」であった。

医療格差、国民皆保険制度の崩壊の現状が紹介されていた。<番組メモ>


○人口中絶件数
 年間30万人←公式なデータであり、実際は倍以上と言われている。


○医療格差
 ・最近5年間で、勤務医不足を理由に430病院が救急指定を返上
 ・北海道赤平市(人口1万4千人) 
  市立赤平総合病院 常勤医師はないか、外科、小児科のみ
  2006年度末 25億円の負債
  2006年秋〜2007年3月までに20名以上の看護師が退職
  事務職・看護職は15%給与カット
 ・2004年の医師数は27万人。毎年増加しているが偏在が医師不足の原因。


自治体病院の医師平均給与 (日本政策投資銀行調べ)

1位 北海道 2,301万円
2位 岩手県 1,934万円
3位 宮城県 1,824万円
- 全国平均 1,598万円
47位 奈良県 1,132万円


○勤務医の労働状況 (日本外科学会アンケート調査)
 ・外科医の7割が当直明けに手術を実施
 ・病院勤務医は週70時間労働


日本医師会
 ・全医師の役6割(16万4千人)が会員


○資格証明書の導入
 ・1997年6月17日 「医療保健改革関連法案」可決 (小泉厚生大臣)
  →保険料を払えるのに1年以上払わない悪質な滞納者へり対抗処置として
   「資格証明書」の導入を決定
 ・「国民健康保険被保険者資格証明書」
  医療機関で医療費を全角自己負担で支払い、後日、申請により本来の負担分
  以外を還付(3割負担であれば7割返還)。
  ただし、還付金の中から保険料滞納分を差し引かれることがある。


○資格証明書発行世帯数 (厚労省調べ、各年6月1日現在)

2002年 22.5万世帯
2003年 25.8万世帯
2004年 29.8万世帯
2005年 31.9万世帯
2006年 35.1万世帯


○皆保険制度崩壊の現状
 ・東京都北区 18年度差し押さえ50件実施
 ・千葉市 乳幼児医療費助成対象の小中学生の約900人の保険証が取上げ
  られている。
 ・国民健康保険加入者の中で、低所得者層が増え、5割近くが年収200万円以下。
 ・2500万世帯加入の国保で、480万世帯の約2割が滞納している。


国民健康保険加入世帯の推移

- 農林水産業 無職
1965年 42.1% 6.6%
2002年 4.9% 51.0%

 ・皆保険導入時の昭和36年には、国保制度は農業と自営業者の為の制度で
あったが、現在は組合健保、政府管掌保険に加入できない残りが全て
対象となっている。
 ・国保加入の対象者の内、半数が無職、1/4が無所得。


○負担の高い国保 (大阪市:夫婦・子供2人の世帯)

年間所得 280万円 100%
国民健康保険 45万円 16%
国民年金保険料 34万円 12%
介護保険 8万円 3%
所得税・住民税 4万円 1.5%
残り可処分所得 189万円 67.5%