医療

著者の崎谷博征氏は脳神経外科専門医で、現在は統合医療での難治治療の研究に取り組まれているらしい。

2004年8月り出版であるが、今日の医療崩壊をデータに基づき、予測されていた。 患者見殺し医療改革のペテン「年金崩壊」の次は「医療崩壊」 (ペーパーバックス)作者: 崎谷博征出版社/メーカー: 光文社発売日: 2004/08/24メディア: 単行本この商品を含むブロ…

日本医療政策機構と筑波大学の共催シンポジウムで、黒川清先生が基調講演をされるというので、品川まで行って来た。半年くらい前から、黒川先生の「追っかけ」というより「ストーカー」に近い行動をとっているが、毎回、講演の内容がバージョンアップしており、いつも新鮮であるのには歓心してしまう。

会場の東京コンファレンスセンターは、品川駅から近く、大変便利な施設であった。 ○シンポジウムテーマ 「21世紀のウエルネスとイノベーション」 ○シンポジウム開催趣旨 国民の健康寿命の延伸に向け、国民自らがそれぞれの立場に応じ、予防を 重視した健康づ…

HSPの本日の講義テーマは「地域主導の医療」だった。九大の信友浩一先生の講義は、医療経営のプロを目指す私にとって、大変興味深かった。

<信友浩一先生の講義メモ> 政策(方針)を作るには、政治(対立を定義してどうにかする)が必要。 ○第三次の官業払い下げ ・明治政府が財政危機になった時、八幡製鉄所など第1次の官業払い下げが実施。 ・土光行革を皮切りに、NTT、国鉄、国立大学、そして漸…

医療提供側のカテゴリーでいるものの医療資格を持っていない自分でも、何かできないかと調べたところ、初期の応急処置の訓練プログラムがあることが分かり、受講してみた。

今回、受講した講座は、玉川大学の公開講座「成人救急法講座」。運営母体は、MFA(MEDIC First Aid)という米国企業が開発した教育プログラムであった。米国で25年以上前に、開発された一般市民レベルの応急救護・手当の訓練 プログラムということだそうで、教…

黒川清先生の講演メモ(同志社大・生命医科学部開設記念シンポジウム)

午後から、台風の雨風が激しくなる中、東大医科研から新宿に移動。黒川清先生の講演に間に合った。 シンポジウム参加者全員に、『大学病院革命』をプレゼントして頂いた。黒川先生は太っ腹だ。 講演の中で、「今こそ、東大病院は外来をやめると宣言すべき」…

ゲノム創薬とPGx

文部科学省の支援行われている「オーダーメイド医療実現化プロジェクト」(別名「30万人プロジェクト」)で、研究計画を患者に説明するメディカル・コーディネーターの講習会に参加した。 第26回目となる今回の講習が最後となったが、講師をこれまで務めて頂い…

「星の砂」の百合ヶ浜で有名な与論島に1泊2日で出張。

与論島は人口5800人くらいの小さな島。 病院は与論徳洲会病院、ただ1つ。他に診療所が3つほどあるらしい。外科医の院長先生と内科の先生、そして研修医の先生の3名が常勤されている。 院長自ら、週2回の当直を担当されている。 特別診察として、全国のグルー…

「取り残される医療難民」という挑戦的な副題が付いていた日テレのNNNのドキュメンタリー番組を見た。医療崩壊が決定的となり、地方では医療サービスを受けれなくなっている地域が出始めた現状が分かった。経営悪化による病院の集約、統廃合が益々進むであろう。

番組の最後に、閉院後の病院の一部を借りて開院した診療所の紹介と共に締めくくられたナレーションが特に印象的だった。「患者に寄り添う病院。待合室の何気ない会話が何よりの薬。」 <番組メモ>「病院が消えた・・・〜取り残される医療難民〜」 ○姫川病院…

大学病院でも麻酔医が不足しているという話を、聞いたことがあったが、本当に深刻な状況であるようだ。

<番組メモ> ○麻酔医不足の現状 ・医療の高度化で急増する外科手術 ・全国で年間に全身麻酔は210万件実施され、麻酔医6千人が対応 ・今年2007年3月、全国初の麻酔科医の過労死が認定された →1ヶ月間の残業が184時間 →大阪府に1億700万円の賠償命令 ・大阪医…

昨年2006年春に立教大学ビジネススクール(RBS)で研究活動を開始した「医療経営研究会」のメンバー10人で分担して、年明けから執筆、校正作業の末、ようやく共著が出版されることとなった。

ビジネスデザイン研究科委員長の亀川雅人先生のご配慮で、この様な貴重な機会を頂け、本当に有難い。 医療と企業経営作者: 亀川雅人出版社/メーカー: 学文社発売日: 2007/09メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (1件) を見る 当該…

黒川清先生の著作を順番に取り寄せて、読んでいる。この本は1993年に「アメリカと日本」というテーマで開講された第80回東京大学公開講座をまとめたものであった。

「アメリカと日本の医療」というテーマで黒川先生が担当されている。米国(15年)と日本の両国で臨床、教育、研究経験のある黒川先生だからこそ、説得力のある適任のテーマであると感じた。 むすびで、「アメリカでは優れた医師と設備を一部の人しか利用できな…

日経新聞の夕刊に、「米医療保健 未加入4700万人に増加」という記事が掲載されていた。

日本の社会保障制度も、現状のままだと崩壊しかねない。これからも、米国の医療制度の行く末を注視していきたい。米医療保険、未加入4700万人に増加・大統領選へ格差論議加速 米国勢調査局が28日発表した2006年の家計調査によると、政府と民間が提供する医療…

来月9月からHSPの4期生として、入学が許可されたことをきっかけに、黒川清先生の著作を読むことにした。まずは10年前の1995年に出版された対談本を読んでみた。黒川先生は当時、東大医学部の第一内科教授だったそうだが、現在と言っていることが全くブレていないのには驚いた。

この本は1994年4月に出版された「医を変える」の続編。 この当時に、「医療制度は既に疲弊している」とされている。 医を語る―医師の質を高め患者のための医療を探る作者: 黒川清,田辺功出版社/メーカー: 西村書店発売日: 1995/04メディア: 単行本この商品を…

米山公啓氏の5年前の著書を読んだ。医学界における学閥について理解が深まった。

患者が求める医療に関する情報が反乱すればするほど、医療のブランド化が進むが、曖昧な情報によって、ブランド化、系列化された医療を選択することが望ましいのか?警鐘を鳴らす本であった。 学閥がどうできあがってき、それがどう利用され、今後それをどう…

黒川清・内閣特別顧問が基調講演されるということで、東大医療政策人材育成講座(HSP)主催のシンポジウムに参加した。

お忙しいにもかかわらず、懇親会に黒川先生も参加されたので、名刺交換をさせて頂いた。 その際に、冨山和彦氏の著書『指一本の執念が勝負を決める』をご紹介頂いた。早速、読みたいと思う。 <黒川清先生の講演メモ> ○日本の医療の現状 ・先進国の中では、…

最近、米山公啓氏の著書を探して片っ端から読んでいる。本書は『経済界』に連載された「医療を治療する」(2003年4月8日号〜2004年3月23日号)に大幅加筆・修正を加えたものだそうだ。

医者にNO!と言うための55の知識作者: 米山公啓出版社/メーカー: 経済界発売日: 2004/08メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る ○医学部教授の論文ねつ造 ・満足な実験結果が出せなくても、何らかの成果を発表しないと次年度の 予算がもらえなく…

今週の1週間、フジテレビの「とくダネ」医療プロジェクト第8段『検証・ニッポンの医療』(全5回)が放送される。

医療の現場で起きている現実の一面が、紹介されていた。 このままでは、介護難民が200万人出ると言われているそうだ。 現在、24時間往診を実施している診療所は1割のみと、政府が打ち出す「在宅療養」は絵に描いた餅である。 <番組メモ>第1回テーマ『介護…

HDDレコーダーを整理していて、昨年2006年12月15日にフジテレビで放送された番組『最強ドクターが救った 命と家族の絆スペシャル2』の録画しているのを思い出した。

ちなみに同シリーズの第1作目は、昨年2006年5月に放映され、来週の6月8日(金)に第3作目が放送される。 医療崩壊が現実となった中で、最後の砦として、ギリギリの所で受け止めているプロフェッショナル・チームに心から応援したい。 ○胎児治療:これから生まれ…

TBS「噂の!東京マガジン」の「噂の現場」のテーマは、「次々と医師が流出!このままでは自治体病院が無くなる?」だった。

地域医療は、既に崩壊しているということが今回のレポートで理解できた。 このままでは、地方では医療を受けられない医療難民が発生するのは間違いないであろう。 番組で紹介された、8年前に過労で自殺した小児科医の中原利郎さん(享年44歳)の長女が、母親の…

NHKの番組「家計診断」をたまに見るが、今週は「どう選ぶ?有料老人ホーム」というテーマだった。

老人ホームの入居相談をされている介護コンサルタントの中村寿美子氏のコメントで、「有料老人ホームという『大きな商品の買い物』をするのだから、重要事項説明書を取り寄せて、しっかり読んでから、体験入居して、慎重に契約すべき」というアドバイスが印…

テレ朝の『ビートたけしのTVタックル』の今週のテーマは「あなたの命も助からない!?医療亡国ニッポン」であった。

医療格差、国民皆保険制度の崩壊の現状が紹介されていた。 ○人口中絶件数 年間30万人←公式なデータであり、実際は倍以上と言われている。 ○医療格差 ・最近5年間で、勤務医不足を理由に430病院が救急指定を返上 ・北海道赤平市(人口1万4千人) 市立赤平総合病…

昨日5月14日にテレ朝「Jチャン」の月曜特集で放送された番組『勤務医が足りない!:地域支える病院の苦悩』の録画を見た。

2004年に導入された新医師臨床研修制度の影響が、こういう形で地域医療を崩壊させている現実が報道されていた。 医療制度研究会の本田宏・理事の「医師が増えると医療費が増えると国は思っている」というコメントは、真実だと思った。 <番組メモ> 勤務医は…

4月24放送のテレビ東京の番組「ガイアの夜明け」の『メタボリック症候群を防げ!』の録画を見た。

病気を予防する時代の到来と、それに対して対価が支払われる時代が到来したと実感した。 ○メタボリック症候群(内臓脂肪型の肥満) ・内臓の周りに死亡が蓄積されると重い生活習慣病(心筋梗塞、脳卒中・脳梗塞、 糖尿病など)を起こすリスクが飛躍的に高まり、…

話題の東京ミッドタウンメディカルセンターに行って来た。同じミッドタウン・タワーの最上階部分が、「ザ・リッツ・カールトン東京」ということもあり、落ち着きを感じるクリニックであった。

ジョンズホプキンス・メディスンとの提携で誕生したというレジェンドを持つ医療機関の誕生である。 保険適応の一般外来を受診したが、受付でメディカルコンシェルジュが 対応してくれ、診察室の前まで、案内をしてくれる。院内は普通の一般的な病院とは異な…

沖永良部島からの出張から戻って来た。昨日とは打って変わって、朝方から天候が悪く、鹿児島からの1便の定期便(JAC)が欠航となり、今回も島から出れなくなるか!と覚悟を決めた・・・

ところが、病院スタッフが気遣ってくれ、電話を色々掛けて、島からのあらゆる脱出手段を当ってくれ、幸運にも「徳洲号」の運行ルートを変更して頂けることとなり、沖永良部島からの脱出が可能となった。「徳洲号」は、主に救急患者の移送、定期便が欠航した…

医者の何気無い言葉のそのホンネがどういうことなのか?分かり易く解説されている。「自己責任で医療を選ぶ」時代となった中、流行のランキング本とはまた違った切り口で書かれた本である。

医者の世界の「お約束」―患者さんにはちょっと言えない (青春文庫)作者: 富家孝出版社/メーカー: 青春出版社発売日: 2007/02メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る <読書メモ>○病院の「格」(上下関係) ・大学病院→都道府県立病院・国公立医療…

先週のR25をパラパラと読んでいて、医療制度改革の記事が掲載されていた。

医療制度改革では高齢者の負担増がクローズアップされているが、若い世代の国民医療費の負担は今後益々増え続けるのは明らかであるということで、掲載されているのであろう。国民医療費の将来見通し (2006年構成労働省発表) - 改革をしなかった場合 医療制度…

医学と医療の2つの領域に携わってきた(東北大学医学部長の後、宮城県ガンセンター総長を経て現在、宮城県病院事業管理者)著者の久道茂氏が、『国家の品格 (新潮新書)』に感銘を受け、わが国の医学・医療を取り巻く品格の喪失、自信と誇りを失った医療関係者が品格をどうしたら取り戻せるか?医療界における「品格論」を考える材料として本書を位置づけたい。

医学・医療の品格 (薬事日報新書 (24))作者: 久道茂出版社/メーカー: 薬事日報社発売日: 2006/10/01メディア: 新書この商品を含むブログ (3件) を見る ○医療サービス効果の限界 ・あるがん検診については毎年受診と2年に1度の場合とでは、効果はあまり変わら…

小児科医不足がニュースになっているが、三鷹市医師会と杏林大学医学部のタイアップで、今年1月4日から小児初期救急平日準夜間診療がスタートした。

地域医師会の献身的な医療活動には、本当に頭が下がります。 ○小児のかぜ等を対象とした初期の診療 開始期日 平成19年1月4日(木)から 診療時間 午後7時30分から午後10時30分(受付は午後10時まで) 診療場所 三鷹市医師会館(三鷹市野崎1−7…

最近、医療サービスの限界を感じており、これから40才までの3年間をかけて、医療業界に関して集中的に研究することにした。

最初にたまたま手にした本は、真野俊樹氏の本である。日本の医療はそんなに悪いのか?―正したほうがいい30の誤解作者: 真野俊樹出版社/メーカー: 薬事日報社発売日: 2002/02/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る ○今後の医療産業 ・混沌とし…