自宅の隣駅の吉祥寺の吉祥寺東急インで、福島正伸さんが講演されるということで、参加してきた。会場には、遠く熊本と兵庫県から、わざわざこの講演の為に、いらっしゃった方がいるそうだ。福島人気はスゴイと実感。
講演の中で、企画書を年配者に持っていく時に包むという「夢・風呂敷」は、インパクトがあった。風呂敷で包んだ物を見ると、直感的に「大事な物」と年配者は思って頂けるらしい。
講演会を主催されたのは多摩東急会で、東急のCSR活動の一環で、文化活動をされているそうだ。
全国50地域で、地域の市民の為に、コンサート等のイベントを企画しているらしい。
すばらしい活動だと思う。
<講演メモ>
講演テーマ「夢しか実現しない!」
○起業時のエピソード
・自分は何の為に生まれてきたのだろうか、感動する為に仕事をしたいと思い
会社を設立することを決め、法務局に出かけた。
定款の事や資本金の事を丁寧に教えてくれ、会社の目的を問われ、「世直し」と
答えた所、「世直しという事業目的はない」と言われてしまった。
・知らないということは、学ぶ余地があり成長できると考えることにしている。
・4つの事業をやってみたが、全て失敗してしまった。
・その間、家庭教師を平日毎晩、週末土日にやって、生活費を稼いでいた。
家庭教師のコツは、子供が正解すると「君は天才じゃないか!」と本人より喜び、
間違ったら、「そんなはずはない、何かの間違いだ。君にできない問題はない」
と本人より、大げさに悔しがり、悲しむこと。
○世の中を変えた日本人に会いに行く
・事業がうまくいかなく、時間があったので、世の中を変えた人に「どうしたら
夢がかないますか?」と会いに行くことにし、年間180人に会ってもらえた。
・成功者と自分の大きな違いは「失敗の定義」であることが分かった。
自分は5回で諦めて不満を言うだけだった。成功者は千回やっても諦めず、
努力の度合いが違う事が理解できた。
・失敗したらノウハウが付き、成功確率が上がる。失敗がずっと続くと、誰も
できない事ができるようになる。マツダのロータリーエンジンの開発。
・ビジネスとは、他人ができない事によって、喜んでもらうこと。
○世界を変えた人に会いに行く
・1980年代には、米国に行くのに、1週間で50万円位必要だった。
・お金が無い、自分がいないと売上が落ちてしまう、海外の相手になかな会えない
現実の中、他人が思いつかないやり方でやるしかない、制約条件があると
成長できる。
・世界中の成功者を紹介する本の出版を企画し、1980年代後半に日本では誰も
注目していなかったマイケル・デルを取上げた。
しかし、創刊号のみで、その後廃刊。
→他にもっといい方法があるからできなかったと考えた。
・旅行会社とタイアップし、50人のツアーを組んで会いに行ったら、会ってくれた。
→大勢で行くと、断られない。営業は人数ということが分かった。
○3つのポリシーを決めた
1.ヤルと決めた事は一生やめない。
2.失敗を糧にする。
3.できる事から自分が行動する。
→成功するかどうか分からないが、やり続けることはできる。
物事を前向きにヤルと決めたら、全てアドバイスにしか聞こえない。
何か言ってくれる人に感謝するようになる。
○投資家への事業説明方法
・企画書を見てもらい、アドバイスを聞いて修正し、最初に見てもらった人にも
その都度、送りつける作業を30人続けると、300ページくらいの企画書になる。
・それを続けると自分の成長課程を見せる事となり、信用ができる。
常に感謝をしておけば、将来必ず仲間になって貰える。
・企画書は風呂敷に包み、大事そうに取り出してみせる。
・年配者は集中力が3分以上持たないが、説明の中にわざと難しい言葉を入れて
おき、その答えも事前に用意しておく。
・本当に欲しいのはお金だが、必ず、課題を入れておき、「プロジェクト名が
まだ決まっていなくて困っている」と伝え、事業の名付け親になって貰う。
○考え方が全て大事
・○○ができないというのは、全て過去のやり方で考えてしまっているから。
・考えれば考えるほど、できない理由が見つかってしまう。
・できる理由が見つかるまで待っていると、結局は何もできない。
・物事はやりたいか、やりたくないかで決めるようにする。
・行動することで、結果は変わる。
・日本では自殺者が毎年3万人だが、国家が破綻しているアルゼンチンの自殺者は
年間2名のみ。
アルゼンチンでは、自殺という概念がなく、生まれてきた事が幸せと考えている。
日本は他人の比較をして、自分が幸せかどうか考えている。
→生活が苦しいのと、不幸は違う。
・ペルーでは、インカの時代から「障害者は神様」とされ、村中でお祝いをして
もらえ、死ぬまで皆から大切にされる。
・現実を受け止めて、どう考えるかが大事で、不幸かどうかは自分が決めること。
○感動体質→有り難いことを見つけていく生き方
・1日に100回「ありがとう」を言える人は幸せになれる。
→有り難いと思えることを100ケ見つけないと言えない。
・日々の感動、感謝の気持ちで、人生が有り難い事ばかりになる。
・この講演会場の電気を発電してくれて、「東京電力の皆さん、ありがとう」
「水道が毎日使えるようにしてくれて、水道局の皆さん、ありがとう」と言う。
○自立型の姿勢
・周りに期待すると不満・愚痴となる。回りは信頼して、期待は自分にする。
・物事を前向きに受け止めることが大事。
・沖縄で台風に遭い、飛行機が欠航しホテルに缶詰になってしまった時、普通は
スケジュールが狂い不満に感じるが、ある人は宿泊客全員に呼びかけて
「異業種交流会」を企画し、新規顧客を2件見つけた。
・ある人は「世界一の皿洗い」を目指し、パフォーマンスの域に達し、最終的に
洗い場が真ん中にあるレストランをオーナーに作ってもらった。
・つまらない仕事と思った時に、つまらない仕事になってしまう。
○自己依存
・この会社はどうなるのだろうと思うと、不安と不満になる。
・この職場、地域をどうしたいのか、自分に期待すると楽しくなる。
・ある知り合いが、帰宅した時、以前は「疲れた」と言っていたが、「今日も
仕事が楽しかったなぁ!明日も会社に行くのが待ち遠しいなぁ」と言い続けた
ところ、1週間は子供に「そんなことはないだろう」と完全に無視されたが、
3週間言い続けたら、子供が「どうしたら、お父さんの会社に入れるの?」と
聞いてきた。「それはね、勉強すると入れるよ」と答えたら、子供が自分で、
勉強し始めた。
・子供は笑顔で仕事をしている人を夢にできる。
・仕事は、意味や価値、何の為にやっているのか分からなくなると詰らなくなる。
その意味を忘れると、単なる作業になってしまう。
・自分がその価値を実感しながら、働くことが大事。
○自己管理
・朝起きて、何の為に目が覚めたのか自問する。「そうだ、日本を変える為に
目が覚めたんだ」と毎朝、思うことにしている。
・自分が寝る事も食べるのも健康も世の中の為と考える。
・自分は何の為に生きているのか忘れてしまうので、毎日、夢を確認しないと
忘れてしまう。
・人はやる気がない状態が普通であり、やる気になる習慣を持っている人が
成功する。
○自己原因→人のせいにしても改善できない。
・カメラのサクラヤでは、「お客の言葉が真実で、事実は関係ない」と故障が
再現できなくても、修理の対応をしている。
→カメラは人生に一度しかない大切な思い出を撮るものだから。
○自己評価→あきらめない、あきらめるのは自分しかいない。
・殆どの人は、最初から諦める所を予め決めている。
・諦めるのは簡単であり、一度やると決めたことは、やり抜くことが大事。
○他者支援→自分が相手にやった事が帰ってくる。
・将来必ず仲間にすると決め、仲間と思って付き合う。
・「じゃらん」で湯布院を抜いて、人気1位となった九州の黒川温泉は、
露天風呂めぐりを全国で始めて実施した。当初は、23軒の旅館中、2件が協力
しなかったが、その2軒の旅館に宿泊したお客にも、他の旅館の露天風呂を
利用できるように開放し、今では全旅館の露天風呂を自由に入れる。
この街に来た全ての人は、自分のお客として対応し、道路を廊下と呼んでいる。
・周りの人の為にやれる事を毎日やる。相手が困っている事を最初にやってあげる。
・人脈は、相手の為にまず付き合う。人との関係は自分が相手の為に何ができるかを
考えなければならない。
○チームリーダーの条件
・第二次大戦で、300万人の日本兵が戦死したが、うち1割は同士討ちと言われている。
上官と部下の信頼関係が崩れると部下に殺されてしまう。
・士官学校では、人徳で人を動かすことを教えていた。「自分に続け」と先頭に立ち、
「自らの体で弾を受けよ」と教えられていた。
・最大の困難に先頭になって挑み、部下の成功の為に尽くす必要がある。
・人を受け入れない限り、受け入れてもらえない。受け入れる勇気が必要。
・家族や職場など、身近な人ほど期待してしまうので、難しい。家族に尽くせる人は、
全てに尽くせる。
○全ての人に生まれてきた理由がある
・人は自分で生まれてきた理由を作り出せる。
・仕事は、人に喜んでもらえ、自分が必要とされ、感謝される事をする舞台。
・もっと貢献できるようにするには、どうするかと考えれば、全ての仕事は夢になる。
・同じ仕事をしても、その仕事の先に、意味や意義を見つけることが大事。
・自分は、毎日、笑顔で周りの人に挨拶をするという夢から初めてかまわない。