ワタミの渡邊美樹社長が絶賛していた本なので読んでみた。13話のショートストーリーで構成されており、一気に読めた。巻頭でハイネケン・スペイン代表のカルロス・デ・ファレギサール氏は「本書は何らかの集団を率いる方々を対象とし、人を管理するという仕事をすめる上での個人の行動について、真剣な考察を定期してくれる。」と本書を紹介している。

書名は、7章のゴルフの動作と仕事の動作を比べて、1つ1つの簡単なステップを連動させると複雑になるというストーリーから取られていた。経営管理には、人に話す、詳細を説明する、指導する、誉め讃える、叱責する、ミーティングを召集する、催促する。推測するといった作業があり、1つひとつは難しくないが、実際の仕事ではこうしたステップを複雑に組み合わせ、巧妙かつ正確に調整していかねばならない。



なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか?

なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか?


<読書メモ>


ずっと変わらずにいるものは何もない。
変化し続けるこの世界では、
進化するか、しないかという選択の余地などない。
生き残るには進化するしかないのだ。


今日の繁栄のみを享受している人の多くは、
明日も行き続けるには、
変わる必要があること、
進化する必要があることを、理解できずにいる。


労を惜しまず質にこだわることで、
逆境を新たなチャンスに変えることができる。


どの「今日」にも、
明日の成功につながるチャンスが生まれている。


会社が主要な競争手段のコスト削減に手を出すと、
しだいにくせになり、行き詰っていく。
そして結局は、まったくの逆効果となる。


業績アップにつながる活動が、
会社を前進させるための本当の原動力となる。
会社の競争力を低下させるようなコストカットは、
どれも失敗への第一歩となる。


競争力を高めることに全力を傾けるべきで。
行き詰ったときは、
なんとか前進を続ける努力をしよう。


何かを変えたいなら、
まずは自分を変えることからはじめるべきだ。
今日、私たちが頂上に上るために役立ったことが、
明日には、真っ逆さまに転落する原因になることもある。


プロフェッショナルの能力とは、
「知識・経験・ノウハウを、
知的かつ有効に活用する力」である。


人員削減が必要になったときの一番賢い方法は、
貢献度の少ない社員を解雇し、
貢献度の非常に高い社員は年齢を問わずに残すことだ。


一番先に出たきたアイデア
一番いいアイデアであることはめったにない。


今日のうちに第一歩を踏み出そうとしなければ
この先、どこかに到達することはない


私が深をもっと頼りにし、
もっとうまく扱えるようになれば、
私たちが立てた目標に到達できる。


私たちには、
レベルやプロフィールが異なる部下たちが必要だ。
レベルやプロフィールが異なる役職を
全部埋めなければならないからだ。


重要なのは、みんなが均一なことではなく、
みんながそれぞれの役職に適していること、
そしてみんながうまく組織され、やる気があり、
よく管理されていることだ。


仕事の世界では、
上手になるか脱落するかの
どちらかしかない。


勝利は運とは関係ない。
すべてのステップが正しく実行されれば、
最後にはありがたい結果が得られる。


やるべきことをきちんとしなかったために失敗するのは、
個人の責任であり、挽回できないエラーだ。
難しくて失敗するのはかまわないが、
かたくななせいで失敗してはいけない。


勤めた機関の長短は評価の尺度にならない。
能力、業績、仕事の効率性で評価する。


あなたの長年の経験を活かすことは
あなたしかできない。
業績のよい悪いを決めるのは、
あなたの上司ではなく、あなた自身なのだ。


上司の決定が明らかに間違っている場合は、
よくない点を上司に伝え、代替案を提案すべきだ。


適切な時期に重要な決定を行うべき人たちが何もせず、
無知蒙昧だったために、会社が消滅することがある。


何も決断しないのが一番よくない。


会社がエンジン全開で調子よく動いているときは、
何ら欠点のない好ましい上司に見える。
だが、難しい問題に直面して
重大な判断を下さなければならなくなったときには、
その上司の別の面が見える。


エグゼクティブが謙虚な気持ちで、
助言を受け入れながら会社の変革をリート゛していかなければ、
コミュニケーションに問題のあるような会社は、
長持ちしないだろう。


エグゼクティブ1人ひとりが、
自分を変えるエンジンは自分自身だ
という事実を自覚すべきだ。


変化は大歓迎だ。
それは改善のチャンスをもたらすもの、
進化に欠かせないものだからだ。


セールスマンのターゲットになりたい
と思う人ははとんどないなが、
だれもが賢い買い物をしたいと思っている。


私たちの任務を遂行するのに
戦略上役立つことのすべてを、
恐れることなく、
力の限りを尽くして行わなければならない。


豊な時期には、
仕事の進め方が上手だろうが下手だろうが、
目標は楽に達成できる。
そして、見事に結果が出せれば、
下手な仕事ぶりが表に出ることはない。


適切な戦略を立て、賢く仕事をすることが、
成功するための方法なのだ。
これはどんな時期でも変わらない。


現代の経営は参加型だが、民主的ではない。
参加型と民主的とは同じではない。
(統制しないまま仕事をまかせてもうまくいかない)


統制がとれたいないと確実に効率が悪くなるし、
みんなが協調できなくなる。
リーダーであるあなたが統制をはからずにいれば、
あなたは統制力を失い、
みんなの妥協点を見つけられなくなる。


私たちリーダーは、結局のところ、
「私たちかやろうとしているのはこれだ!」
といつも声をかけていないと、
決断したことを実行できなくなる。


部下には上手に管理される「権利」がある。