週末起業家というキーワードを見事に定着させた藤井孝一さんの著書を読んだ。毎日1冊の本を読み、毎週、お勧め本のメルマガを8年間、発行されてきた事もあり、売れる本に必要な要素が分かっているのであろう。文章も分かり易く、非常にまとまった著者の書籍選びと読書の方法に関するノウハウが凝縮されていた。
これからも引き続き、藤井孝一さんには注目していきたい。
- 作者: 藤井孝一
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2008/10/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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<読書メモ>
・藤井孝一氏のメルマガ『ビジネス選書&サマリー』は、読書の副産物として誕生した。
・世の中で゛できる」とされている人が読書家である確率は100%。
・「自分が本に何わ求めているのか」「それにかなう本はどれか」という手順で本を探せば、間違いない。
・本を手にする基準
1.タイトル:どんな分野について書かれた本か、中身を適確に伝えることができる最も有効な手段
2.帯のコピー:編集者の目からみた本の魅力や読みどころが、簡潔な言葉で表現されている
3.著者:自分が得ようとする知識の世界で第一人者と呼ばれる人が出した本なら、必ず手に取る
4.出版社:出版社毎に取り扱う書籍のカラーは大きく異なる
5.表紙デザイン:表紙のデザインに力を入れている本は、少なくとも出版社は力を入れている一押しの本
6.体裁:あえて特殊な形状にするのは、著者や編集者の思い入れや、気合が入っている。
・ベストセラーは、手にとるかどうかの尺度にはなるが、決め手にはならない。あくまでも自分の読書目的に照らして判断する。
・一般に、著者の言いたい事は、第1章か第2章に凝縮されている。
・「あとがき」には、著者の本音が出やすく、本文の出来具合を見抜く、重要なヒントが隠れている場合がある。本文の意図や、執筆プロセスを見抜くヒントが潜んでいる場合もある。
・書店は投網、オンライン書店は一本釣り。
・アマゾンは、評価者の格付けも載っているので、高い格付けの評価者の書評だけを信じる手もある。
・出版から、しばらく経ってから書き込まれた書評は、おおむね正確であり、書評の多い本は多く読まれている、すなわち売れている本ということ。
・200ページの本なら、すべて読んでも1冊2時間で呼んでしまう。
→ムダなページを見極めて、読まない。
・読書に費やした時間も、投資額に加えてリターンを求めていく。
○本選びに活かすメールマガジン
・We book of the day
「1日1冊」書評マガジン。某企業のサラリーマンをしながら、書評の執筆や大学院教授などマルチに活躍される秋山真之介さんのメルマガ。10年以上続く老舗。
・エンジニアがビジネス書を斬る!
読書法の著書などもある丸山純孝さんが紹介。実際のビイジネスにどう応用するかをエンジニアの視点から書かれている。
・ビジネスブックマラソン
元アマゾンのカリスマバイヤーで、出版コンサルタントの土井英司さんが、毎日1冊、書籍を厳選して書評を届けてくれる。質の高さが魅力。
・知識をチカラに
ビジネス書で得た知識を活かす力をつけようという試みから生まれたメルマガ。毎回「1つの有益な情報」と「1冊の価値あるビジネス書」を紹介。
・1分間書評「一日一冊:人生の叡智」
「本のソムリエ」が、最新のビジネス書、新書、文庫本のポイントを紹介。まぐまぐ大賞第2位(ニュース・情報部門)に選出された室の高さが魅力。
・ビジネス選書&サマリー
本書の著者、藤井氏が発行するメルマガ。最新のビジネス書の中から、週1冊を厳選して、要約と書評を毎日お届け。バックナンバーは、何度か書籍にもなっている。
○本選びに活かすブログ
・オレと100冊の成功本
ビジネス書、自己啓発本など、いわゆる成功本を100冊読むことで、本当に成功できるかどうかを検証する試みで始まった影響力のあるブログ。
・マインドマップ的読書感想文
税理士のsmoothさんが、ビジネス書のコンシェルジュとして話題のビジネス書の書評を書いている。献本は基本的に受けつけないなど、ポリシーのしっかりした中立性の高いブログ。
・活字中毒日記
雑誌などにも書評を連載している自称活字中毒のキアさんが書くブログ。ビジネス書にとどまらず、文芸書なども交えて広く紹介。
・後悔しないための読書
仕事の能率アップから、転職・起業・独立に必要なビジネス書やセミナーなどの情報を紹介。メルマガもまぐまぐの「起業の極意メルマガ25誌」に選出されるほどの質の高さ。
・404 Blog Not Found
日本を代表するアルファブロガーとして知られる小飼弾さんのブログ。書評の質の高さには定評があり、大きな影響力を持っている。
・情報考学 Passion For The Future
橋本大也さんのブログ。ビジネス書にとどまらず、一般書、ソフトウェアについても評価を加えて、ニュートラルな立場から実に丁寧に書かれている。
○お勧めビジネス書30
『ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則』
経営者で、読んでいない人はモグリ。本書を読んで起業を決意した人も多い。
『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
ビジネスモデルのバリエーションが極めて明快に語られている。
『「原因」と「結果」の法則』
あらゆる成功本の源流になっているのがこの本。すべて本書に書いてある。
『はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術』
起業するなら絶対に読んでおかなければダメ。貧乏暇なしから脱出するヒントを物語で。
『人生を成功させるための「80対20」革命!』
本書でしょうかいされる概念、パレートの法則は、他のビジネス書で手を変え品を変え登場。
『エクセレント・カンパニー (Eijipress business classics)』
長優良企業とは何か? 実は本書掲載の企業が結構消えてしまった。考えさせられる。
『コトラーのマーケティング思考法』
マーケティングの大御所による超基本書。最近の事情も盛り込んである。
『マッキンゼー流図解の技術』
ビジネスで図解を使いこなしたい人が、1冊手にするなら本書がわかりやすい。
『ヤバい経済学 [増補改訂版]』
数字を楽しむ本は多々あれど、本書ほどエキサイティングな本は稀。あっという間に読破できる。
『ロジカル・ライティング (BEST SOLUTION―LOGICAL COMMUNICATION SKILL TRAINING)』
ご存知ロジカル・シンキングをライティングに応用。論理的な文書を書きたいなら必読。
『ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代』
よくいわれる感性の時代、右脳時代とはどんな時代かがわかる。知的好奇心を大いに刺激。
『ビジョナリー・ピープル』
名著「ビジョナリー・カンパニー」の個人版。すごい人の何がすごいのかを明らかにする。生き方のお手本満載。
『フォーカス! 利益を出しつづける会社にする究極の方法』
マーケティングの基本書。やるべきことが見えてくる。
『何のために働くのか』
タイトル通りの本。自分の働き方をとことん考えさせてくれる。
『地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」』
本来鍛えられないはずの地頭を、フェルミ推定で鍛えようとする画期的な試み。
『コア・コンピタンス経営―未来への競争戦略 (日経ビジネス人文庫)』
中核企業力を伸ばす。すっかり定着したコア・コンピタンスという言葉を世に知らしめた本。
『競争の戦略』
戦略の基本中の基本の書。本書を読んでないと戦略の真意が理解できない。
『最強組織の法則―新時代のチームワークとは何か』
学習する組織ブームを巻き起こしたバイブル。今読んでも新鮮。
『リスク〈上〉―神々への反逆 (日経ビジネス人文庫)』『リスク〈下〉―神々への反逆 (日経ビジネス人文庫)』
不確実性をコントロールしようとした人たちの物語。金融マンの歴史教科書。「リスク」の本質が分かる。
『企業参謀―戦略的思考とはなにか』
同じく、戦略の基本書。本書を読んでないと、戦略も、ロジカル・シンキングも理解できない。
『考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則』
論理思考の教科書。コンサルントなら必ず読んでいる。
『プロフェッショナルの条件――いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))』
現代マネジメント思想の巨人ドラッカーをはじめて読む人に。これまでの著作をまとめて、本人が加筆・削除・修正した必携本。
『ビジネスEQ―感情コンピテンスを仕事に生かす』
ビジネスで実績を上げる人は、IQでなくEQの高い人。今では当たり前の概念の原点。
『ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か』
世界で250万部売れたあとも、日本だけでは17年間も発行が認められなかった名著。
『マッキンゼー式 世界最強の仕事術 (ソフトバンク文庫)』
ロジカル・シンキングブームを巻き起こした1冊。
『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』
ご存じ金持ち父さんシリーズの仲でも、画期的なマトリックスを持ち込んだ話題作。
『仕事は楽しいかね?』
誰もが自問してしまうこの問いに、羅針盤になってくれる。
『ジャック・ウェルチ わが経営(上) (日経ビジネス人文庫)』『ジャック・ウェルチ わが経営(下) (日経ビジネス人文庫)』
世界で最も称賛される経営者が経営と人生を語る。経営者の自叙伝としたは最高峰。
『イノベーションのジレンマ 増補改訂版 (Harvard Business School Press)』
成功者は、自らの成功法則に固執して滅びる。個人にとっても、法人にとっても教訓がいっぱい。
『勝者の代償―ニューエコノミーの深淵と未来』
本書で予測された様々な問題点が、今、次々と噴き出している。