日経新聞の夕刊に、「米医療保健 未加入4700万人に増加」という記事が掲載されていた。

日本の社会保障制度も、現状のままだと崩壊しかねない。これからも、米国の医療制度の行く末を注視していきたい。<記事の抜粋>

医療保険、未加入4700万人に増加・大統領選へ格差論議加速

 米国勢調査局が28日発表した2006年の家計調査によると、政府と民間が提供する医療保険に入っていない国民が4700万人に上り、前年に比べ4.9%、実数で218万人増えたことが分かった。格差を示す「ジニ係数」は、過去最高をわずかに上回り、米社会の格差の拡大が続いていることを裏付けた。米国版の経済格差を巡る論争が来年の大統領選挙に向けて高まる見通しだ。

 保険に入っていない人の増加は6年連続。今の保険の枠組みが整った1980年代の後半以降では最高の水準に達した。06年の保険の加入者は民間で0.3%増、政府で0.1%増にとどまった。いずれも総人口の伸び(1.0%)に追いつかず、保険料を納める余裕がないなど経済的な事情で保険の未加入が膨らんでいる。

 格差のない状態の「0」から最高の「1」までで所得の不平等さを示す「ジニ係数」は06年で0.470となり、過去最高だった05年の0.469をわずかに上回った。

 一方、総人口に占める貧困層の割合を示す貧困率は前年よりも0.3ポイント低い12.3%に下がった。単身で年収1万ドル、4人家族で2万ドル程度を下回ると定めている貧困層は06年で3,646万人となり、前年に比べ1.3%減った。貧困率の低下は2年連続。年間の所得の中央値は前年を0.7%上回る482百ドルとなり、2年連続で伸びた。