リクルートOBの著作ということで、大変興味深く読ませて頂いた。キャリアを自分で考え直すきっかけを与えてくれる本である。
あなたが年収1000万円稼げない理由。―給料氷河期を勝ち残るキャリア・デザイン (幻冬舎新書)
- 作者: 田中和彦
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2007/01
- メディア: 新書
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<読書メモ>
○年収も「需要と供給のバランス」で決まる
・人手不足の時代と火と余りの時代では、給与水準が違う。
・人件費以外の諸経費を含めると年収の1.5倍から2倍が実質的な経費となる。
○業界別年収1千万円の年齢基準
・テレビ局・大手広告代理店 30歳過ぎ
・都市銀行・総合商社 30代半ば
・メーカー・流通大手 40歳過ぎの管理職
○年収1千万円は、時給5千円に相当
・サラリーマンの年間平均休日は100〜120日
・勤務日数を年間250日とすると、
1千万円÷250日=1日/4万円
4万円÷1日8時間労働=時給5千円
・年収500万円の場合は、時給2500円。
○給料氷河期のキャリア・デザインの法則
・得意分野で差別化し、オンリーワンの存在を目指せ
・好きな世界を極めておけ。それはいつか自分のプラスになる。
・キャリア作りは会社任せにするな。自分自身で設計し、実行しろ。
・自分自身の物語をキャッチフレーズにして、印象づけよ
・己の夢を自問自答して、その目標に納期を定めよ
・ほかの人がどうあれ、進路は自分で考え、自分で決めよ
・自分の能力開発のためには、お金と時間は惜しむな
・現状に満足することなく、常に変化する勇気を持て
○野村克也監督の初対面挨拶
・1990年にヤクルトの監督に就任した際、開口一番、選手に質問した。
・「野球の基本中の基本は、ポールカウントだが、それは何種類あるか?」
選手の誰一人即座に答えられず、
「バカモン! お前ら何年野球をやっとるんや!そんな基本も知らんで」と
黒板に0-0から2-3まで12種類のボールカウントを書いた。
・「じゃ、この中で、バッターに有利なカウントとピッチャーに有利なカウントは、
それぞれどれか分類してみろ」と再び選手に投げかけた。
→最初の挨拶は、所信表明であり、選手たちをその気にされる大切な場。
○哲学者カントの言葉
「経験のない認識は空虚であり、認識のない経験は盲目である」
→キャリアデザインという認識がなければ、どんな経験もその人にとっては
価値のあるものにはならない。
→どんなに優秀なポテンシャルを持っている人でも、自分のキャリアというものを
意識するかしないかで、人生は全く違ったものになる。