医療経営コンサルのメディヴァ社主催の「クリニック開業体験セミナー」にて、大石佳能子・代表が基調講演をされるということで、秋葉原まで出かけてきた。

メディヴァ社がこれまでの5年間に手がけて来た約50件の様々な開業支援の中から、事例を紹介頂け大変参考となった。<講演メモ>

テーマ「成功する開業とプラタナスの事例」


医療機関を取り巻く環境変化
 ・勤務医の職務激化、開業適齢期の医師増加により、開業ラッシュとなっている。
 ・病院買収は、年間300件程度出てきている。
 ・医療経営を取り巻く環境は、大きく悪化している。


○医療制度の変化
 ・医療費抑制製作、診療報酬の引き下げ
 ・予防医療対策の政策化
 ・病床削減、平均在院日数の削減
 ・高度旧世紀医療への医療費重点配分
 ・療養型病床から在宅医療へシフト


→これまでは、立地さえ良ければ成功でき、100%保険診療で経営が成り立った。


○今後の見通し
 ・開業医は益々増え、成り立たなくなる
 ・病院のキャパシティは減少し、開業医同士による連携も視野に
 ・在宅医療は365日、24時間が必須であり、独り医師では限界に
 ・これまでの投薬・検査→指導・予防が必須に
 ・自由診療介護保険への対応等幅広い対応が求められる

→マクロトレンドは変わらないはず


○これまでの開業支援事例

 1.「プライマリ・ケア」を極め、特化する
   →田園調布ファミリークリニック
     5年前に東急との提携で開業。大田区補助金で病児保育を実施。
     待合室を大人と子どもに分けた


 2.「高度な専門性」を追求する
   →野瀬はなぞのクリニック
     上階にマンション、横に薬局
     地域医療と消化器高度検査


 3.「生活習慣病」に力を入れる
   →用賀アーバンクリニック
     5階建マンションの1階、常勤医師4名、非常勤医師3名
     管理栄養士と営業担当をプラタナスネットワークで共有


 4.「在宅医療」に取り組む
   →藤沢本町ファミリークリニック
     有料老人ホームに併設、医師はクリニックに当直
     内装・賃料は老人ホームが負担


 5.「自由診療」を実施する
   →イーク丸の内クリニック
     TOKIAビル内に女性スタッフによる女性向け健診センター
     健診センターの顧客は「患者」ではなく、「消費者」となる
     マンモグラフィー、乳腺超音波、婦人科検査

 6.コストを下げる
   →すずかけ内科クリニック
     東急系マンションと提携し、マンション1階店舗スペース(25坪、月額5千円)
     事務職を置かないで、看護師のみ
     医療機器は、単純X線、エコー、心電図のみ
     診療時間は、日、月、火、木、金の10時半〜13時、14時半〜16時のみ


○開業は一生もの
 ・どうすれば自分の夢を実現できるのか、「夢のある開業」には必ず方法が見つかるはず