ビジネスバンク社の浜口隆則氏の共著を読んだ。非常に読みやすい文体で書かれていて、読みやすく、一気に読んでしまった。創業時の初心を忘れないようにしたいと、改めて実感させられる本であった。

著書の専用サイトも参考になる。
「小さな会社でありながら、その地域や業界でブランドと呼ばれるような会社は、矢印が内向き」「その為には、会社の方向性(ビジョン)が誰の目から見てもはっきりしてべき」という言葉がエッセンスである。

だれかに話したくなる小さな会社

だれかに話したくなる小さな会社


<読書メモ>


○だれかに話したくなる小さな会社
花月園修善寺の旅館。鉄道模型を走らせれる鉄道ファンのメッカ。
・株式会社女性建築家ファーム女性建築家だけが在籍する建築会社。
・ダイソン:掃除機メーカー。5年の歳月と5千台の試作品を経て商品化。
・カウテレビジョン:「九州の企業だけを応援する」映像政策会社。
・ベアーズ:家事代行サービス。
・離婚ファーム:離婚案件を扱う東京・青山り法律事務所。「リコンファーム(予約の再確認)」とかけた社名。
・スポーティーワン:体育を教える家庭教師の派遣。


○会社自体が勝ちを持つ時代
・流行に左右されない経営を目指すには、「ブランドと呼べるような存在」になり、会社事態にファンを増す必要がある。
・「あの会社が無くなったら嫌だよね、寂しくなるね」といわれる会社を目指す。
コカ・コーラ貸借対照表には、無形資産であるブランド価値が約7兆円計上されている。
・子供は言葉を覚えるよりも先に、マクドナルドの黄色いアーチを認識できるという研究結果がある。


○小さな会社に合ったクレドづくり
クレドとは「信条」(かたく信じる事柄)。「心のルール」「職場の口ぐせ」
ザ・リッツ・カールトン・ホテルの最初のクレド
 「紳士淑女におもてなしする我々もまた紳士淑女です」
・スーブランド社のクレドの1つ:「雪が降っても自分の責任」
・繰り返すことが社長の仕事。
・協力会社、外部スタッフに対して「うちが目指すブランドとは?」を伝えていくことを、インターナル・ブランディングという。


○1回の売上ではなく、一生の売上
・売上をアップするには「新規顧客をつくる」「リピート率を上げる」「客単価を上げる」の3つの方法を確立されること。(ま・エイブラハム)


・ブランドの定義:あなたのビジネスに関わる全ての人をファンにする研ぎ澄まされた経営」


○カテゴリーをつくる事がブランドへの近道
・ブランド構築は「新しいカテゴリー(アイデア、分野)をつくる」のが最短距離。
・ビジネスの歴史は「カテゴリーの歴史」。
・小さな世界で一番になれば、お客様に発見されやすい。
・5年後に「○○という新しい業界をつくった」と言われるような会社をつくる。
アメリカでは主婦から起業家に転身した人を「マムプレーナー(お母さん起業家)」と呼んでいる。
・小さな会社の基本は、「戦わない経営」で、ポジショニングマップの激戦区から少しだけずれた位置に自社を置く事が大切。
・やりたい事が沢山あっても、まずは絞り込んで定めたつい佐奈世界で一番になれば、ブランドを確立できる。


○ブランド化は、会社の「わかりやすい化」
・ビジネスは全て「伝える作業」。
・「層」ではなく「たった1人ら向けて発信する。世界で、その1人だけのためにビジネスをやっている」と考える。
・現代人が1日に接する情報量は、江戸時代に生きた人が一生に得る情報量と同じ。


○100年続くようなビジネスシステムをつくる
・「売り物をつくる力」(商品開発力)、「売り物を売る力」「管理する力」のバランスが必要。
・「3年後に生き残っている理由を今日考える」ことが経営者の重要な仕事。
・゛生き残りをかけた理由」をいつでも探しに外へいけるように「社長がいなくても回るビジネスシステム」を構築するべき。