物事を「続ける」ための考え方について、米国ADI社が開発した「行動科学マネジメント」の手法で、説明されていて、大変分かりやすかった。著者の石田淳さんに、これから注目したいと思う。
- 作者: 石田淳
- 出版社/メーカー: フォレスト出版
- 発売日: 2006/10/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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<読書メモ>
・物事が長続きすることや、すぐに挫折してしまうことに、あなたの「意志の弱さ」とは、何の関係もない。
・「続け方」を知っているか、知らないか、だけである。
・「ある行動を増やす」「ある行動を減らす」の2つを行うことで、目標は必ず達成できる。
○何かを続けることができない理由
1.やり方がわからない
2.やり方は分かっているが、「継続の仕方」がわからない
・行動に焦点を当ててないから続かない。何かを続けたい場合、まず自分の「行動」に着目する。
○行動の2つのパターン
1.不足行動を増やす
2.過剰行動を減らす
・やみくもに続けようとする前に、自分の「ターゲット行動」が、足りないから増やしたいのか、余計だから減らしたいのかを、はっきりさせ、課題を明確にし、有効な方法を選ぶことが、続けるコツである。
・「不足行動」は、すぐに成果を確認できないので、続けることができない。習慣化されてないので、心理的なハードルが高い。
・不足行動を増やそうとすると、「ライバル行動」の誘惑に邪魔されやすい。
・「ライバル行動」は、行動した瞬間に臨む結果を得ることができる。
・「過剰行動」は、自分で格別な努力をしなくても、簡単に継続できてしまう。快感やメリットがすぐ確実に現れるので、やめられない。
○継続のための基本
1.「ターゲット行動」の発生をコントロールする
2.ターゲット行動を邪魔する「ライバル行動」の発生をコントロールする。
○ターゲット行動の発生を増やす3つのポイント
1.行動のヘルプ(補助)を作る
→いかに助けとなる「行動の補助となる条件」を作るかによって、成果が大きく違ってくる。
2.動機づけ条件を作る
→行動したときのメリット「ごほうび」を考える
3.行動のハードルを低くする
→ターゲット行動を行いやすいようにする。
○ターゲット行動の発生を減らす3つのポイント
1.行動のヘルプ(補助)を取り除く
2.動機づけ条件を取り除く
3.行動のハードルを高くする
○続けるための5つのステップ
1.継続すべきかどうかを決定
2.どの行動をターゲットにしたいのか、ターゲット行動を決める
3.ゴールを設定し、まわりに公開する(ラストゴール、スモールゴール)
4.メジャーメント(測定)→いつからいつまで取り組むかを明確にし、目標達成意欲を高める
5.チェック→行動の増減を確認する
○続けるためのコツ
1.行動コミットメント(契約書)を作る
・ターゲット行動をいつ行うか、具体的に決める
・「ごほうび」と「ペナルテイ」(したくないことをペナルティにする)を記載する
2.フィードバック
・測定結果のビジュアル化。行動した結果を知り、モチベーションを高める
・行動科学は、結果だけではなくプロセスにも目を向け、成果がでなくても行動したこと自体を評価する
・フィードバックは、「ターゲット行動」「ライバル行動」それぞれについて行う
3.サポーターによる援助
・身近な人に理解と協力を求め、行動したらほめてもらう
・本人が行動を継続できるように、やめたいものを目に触れさせないこともサポーターの仕事
○参考図書
『リーダーのためのとっておきのスキル』
従業員の自発的な意欲を引き出すマネジメントに、行動科学を応用した内容