また、TSUTAYAビジネスカレッジのDVDを借りてきました。今回はドラッカーのリーダーシップ。
- 作者: 藤屋伸二
- 出版社/メーカー: 中経出版
- 発売日: 2011/03/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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○すべての人に必要なリーダーシップ
・役職=役割ではない(ボス=リーダーではない)
・全ての人にリーダーシップが必要な理由
1.仕事をしやすい環境をつくるため
2.仕事の達成に必要な協力体制を整えるため
3.仕事の質が変わってしまった(肉体労働→知識労働)
・それぞれの専門知識を持つ人がリーダーシップを持たなくてはならない
○リーダーりーのやるべきこと
・リーダーがとるべき行動
1.「何をしなければならないか」を常に自問自答する
→「やりたいこと」ではなく「やるべきこと」は何かを考える
→「やるべきこと」の中でも「自分の得意なもの(貢献できる事)は何か」を考える
2.「正しいことは何か」を自問自答する
→顧客のメリットを考えることが、結果的に会社の利益になる
3.アクションプラン(行動計画)を策定する
→意思決定したことを実行してやり遂げねばならない
→決定から成果をあげるまでの過程をリーダーが計画しチェックする
4.意思決定に責任を持つ
5.円滑なコミュニケーションに責任を負う
→組織の成立要件(協働目的、貢献意欲、コミュニケーション)
6.「問題」ではなく「チャンス」に焦点を当てる
→問題はダメージを防止するだけ、リーダーたるもの成果を求めよ
7.会議を生産的に進行させる
8.「私」ではなく「私たち」として考え、発言・行動する
9.コストパフォーマンスを考える
10.モラルと業績の良循環を目指す
→真摯であれ。人格と仕事は切り離せない
11.良い仕事環境のための人間関係を築く
→上司のマネジメント(直属の上司との関係が仕事環境で最も重要。その力を活用できるよう努力する)
○チャンスをつかむリーダーの発想法
・どんな行動もアイデアからから始まる。特にリーダーは「強みが発揮できる分野」での発想を大切にするべき
・真に優秀な人材を集めるには3乗の人数が必要(10人必要なら1000人集める)
・分析し、考え、よく顧客を見よ
・リスクの種類を知る
1.負うべきリスク:その事業を行ううえでふずいするリスク
2.負えるリスク:失敗しても致命傷にならないリスク
3.負えないリスク:「一か八か」失敗すると致命傷になるリスク
4.負わないリスク:やらないことで事業が衰退するリスク
→そのリスクが成果と見合うかどうか判断する必要がある
→リーダーはどの程度のリスクを負うのか、判断することが重要
○リーダーに欠かせない意思決定力
・経営は科学と芸術である
→やるべきことはルールに従いきっちりと(科学)、しかし最後は感性を生かす(芸術)
・リーダーのための意思決定の6つの手順
1.問題を分類する
→問題を「くり返し起こること」と「例外的なこと」に分ける
→繰り返し起きる問題にはルールを決めて対応する
→特異な問題(例外的なもの)だけリーダーが判断すればいい
2.何が問題かを明確にする
→問題の質が変われば意思決定の目的も変わる
3.目的を明確にする
→どこまでやれば問題解決(ゴール)になるのかをチーム内で明らかにする
→使えるものと制約条件も明確にしておく
4.よい妥協と悪い妥協を峻別する
→「何が正しいか」を決めて限られた条件の中で、どこまで到達できるか=良い妥協
→「上司が言うから」などの理由で妥協する=悪い妥協
5.正しい答えを見つけることからスタートする
→「正しい答え」が分からないと、どこへ進めばいいのか分からない
6.実行を確実なものにする
→「誰の責任か」「誰がやるのか」「どのように実行するのか」などを明確にしておく
→決定を実行できる能力を確認しておくことも重要
・結果を評価する
→中間で状況をチェックし、支援するのもリーダーの役割
・リーダー目標と照らし合わせて、必ず結果の評価をする。
→現場に出かけて自分で確認する。
○情報化がリーダーの仕事を変える
・グローバル化が進み、より世界の動きと仕事が関わるようになった
・IT化により、社内の情報伝達が用意になり、以前よりリーダーは部下を「縛り」部下は「縛られる」可能性もある
・部下をコントロールしすぎると、自分で考える力が育たなくなる
・情報伝達が容易だからこそ、部下に客観的な「報告」だけでなく、意見も要求することが重要になってくる
・リーダーの役割もスタイルも変化が要求されている
・リーダーの仕事は、「ただ情報を集めること」から「情報を取捨選択し、どう役立てるか(戦略作り)」へ
・情報中心の組織は、かぎりなくオーケストラや外科医のチームのようになる
→リーダーは指揮者のように専門家の能力を知り、パートを決め、目標を定める。メンバーは演奏家のように自身の能力を高める努力をする。リーダーは自分で楽譜を書き、試行錯誤しながら仕事を進めていかなくてはならない。
・知識労働者:特別な教育を受けた経験だけではできない専門的な仕事をする人
・情報化社会では、あらゆるところに知識労働者が必要になってくる
・専門家(知識労働者)が集まった組織には、これまで以上にコミュニケーションが重要になる
・リーダーにはコーディネーターやプロデューサーの能力まで必要になってくる
・ポストが減れば昇進は仕事の目標にはなりにくく、業績が悪いと給料も上げられない
→仕事自体の喜び、達成感をモチベーションにするしかない。知識労働者の専門性・嗜好性をうまく利用した「働かせかた」を考えることもリーダーには重要。
○知識労働者の強みを活かす
・知識労働者の特性:価値観が明確、専門分野に愛着心(忠誠心)を持つ、気質ベストの上を目指す。
・高度の競争社会では中途半端な知識では不十分であり、専門家が必要になる。
・専門家には経験だけでなく勉強も必要、考えることを仕事の基準にする。
・得意分野で第一人者になる。
・貢献とは何かを常に考え、そこからスタートするのがリーダー。
<ドラッカーの言葉>
・マネジメントするということは、単なる受動的、適応的な行動ではない。それは望ましい結果をもたらす為にこうどうすることである。
・マネジメントは物事を正しく行うことで、リーダーシップとは正しい事をすることである。
・リーダーシップとは、人を引き付ける事ではない。そのようなものは煽動(せんどう)的資質にすぎない。
・リーダーシップとは、人の視線を高め、成果の基準をあげ、通常の制約を越えさせるものである。
・リーダーシップは、賢さに支えられるものではない。一貫性に支えられるものである。
・最終的にか判断を下すのは、経営陣だと思われていたり、重要なのは経営陣の決定だけだと思われたりしているようだ。これは危険な誤りである。
・リーダーたるもの第一の要件は、リーダーシップを仕事とみることである。
・伝統的な労働力体制下にあっては、働く人々がシステムに仕えたが、知識労働力体制の下ではシステムこそが働く人々に仕えねばならない。