ライフネット生命保険を創業した岩瀬大輔氏と伊藤塾の伊藤真氏の1年にわたる対談の内容を、整理して著書にしたモノ。もともと二人で共著を出すときに、子どもに何を伝えたいか、何を伝えるべきなのかという問題意識から出発したそうだ。HBSのMBAホルダーの岩瀬氏は伊藤塾の出身で、伊藤真・塾長の影響を大きく受けていることを知った。師弟で東大法学部在学中に司法試験に合格している。一度、機会があれば岩瀬氏の話も聞いてみたいと思う。


超凡思考

超凡思考


<読書メモ>


○岩瀬式「目標設定」
・他人と比較しない。小さな勝利をペースメーカーに、達成感を覚える。
・欠点は恥ずかしくない。弱みはフォローすれば強みに変わる。自分の弱点を直視しよう。
・端緒の克服より、調書をぶっちぎりに伸ばせばいい。明るい世界観が結果を生みだす。
・ブランドも知名度も関係ない。自分の専門性が武器になる。
・限界は無限だ。ワンランク上に目標設定する。ストレッチが人を伸ばす。
・諦めなければ大丈夫。目標を設定したら、すぐやる。その場で始める。
・とにかく続ける。時間を十分使う。やり続ける人がいちばん強い。
・もっと夢を語ろう。目標設定の先の熱い思いが、人を動かす。


○伊藤式「時間術」
・任せられるところは任せる。自分にしかできない事はすべての力を注ぐ。
・全体象を掴んで自分のポジションを知る。もっとも大切なことに時間を割り当てる。
・目の前の仕事で結果を出す。リーガル・マインドで自分を客観視する。
・デッドラインを設定して決断する。原理原則があれば後悔しない。
・テレビマンに憧れた小学生時代。人生の目標は紆余曲折からみつける。
・メモを取り、瞬間ごとに感じ取る。具体論、各論にこそヒントが潜んでいる。
・読書は時間を増やす。すきま時間を有効活用する。
・利他に生きることが、幸せにつながる。信頼に基づく関係がすべての始まり。


○岩瀬式「情報整理」
・情報は集めない。目的に沿っていかに情報を組み立てられるか。
・手のうちは明かす。人に語れる情報に価値はない。勝負は別でする。
・漠然と接しない。トピック設定で、情報の中にチャンスを得る。
・視野が狭くなったら、関心の幅を広げる。複合的に情報を蓄積する。
・SOSを発信する。人の力を活用する。具体的に、絶妙のタイミングで。
・「絶対的に正しい」なんてあり得ない。複数の情報源を持つ。情報元を確かめる。
・遠回りは遠回りじゃない。好きなものと深く長く付き合う。
・インプットは道半分。アウトプットで情報が定着する。
・書き出して視覚化する。ホワイトボードとキャッチボール。
・相手に合わせて論理を組み立てる。見方を増やすプレゼンテーション。
・想いを直に言葉にすると、味方が増える。


○伊藤式「伝える力」
・何を伝えたいのか。強い意識があってこそ、技術が生きる。
・ロゴス(理性)とパトス(情念)のバランス。役割を演じ分けると思いが伝わる。
・具体例と「3」の使い方。相手に合わせて記憶に残す。
・欲張らない。10のうち2伝われば十分。
・信頼を得る5要素。積極性・社交性・専門性・個人的魅力・そして客観性。
・四隅と真ん中へのアイコンタクト。「1対1」で共感と新近感を。
・スピード、リズム、ジェスチャーと意外性で、集中力を維持。