自分が事務局を担当する勉強会のメンバーが共著で出版する本の原稿執筆に行き詰まり、駅前まで気分転換がてら、散歩にでかけた。

駅前で、草の根市民活動のような感じで、明らかに素人の人達が、静かにチラシを
配っていた。
普段はポケットティッシュ以外は、受け取らないが、炎天下で慣れないビラ配りを
している年配の住民を見て、一度通り過ぎかけてたが、戻ってチラシを受け取った。


チラシの上段には、
「103m 超高層マンション計画を見直してください」と書かれてあり、以前から気になっていた三鷹駅北口の空き地で、これから何が
始まるのかが、理解できた。


いかにも手作りのチラシによると、邑上守正市長は先月の4月27日に開催された
タウンミーティングで、三鷹駅前に超高層マンション建設を容認したらしい。
確か、「都市プランナー」「市民派」で民主党の支援を受けて、武蔵野市長に
当選したはずだが、市民はその期待を大きく裏切られたのではないだろうか?


作家の小林信也氏が、"Web草思"でこの問題について連載
(『駅前の空はだれのものか』)されているが、それによると、今年の1月末に
『ご近隣の皆様へ 説明会のお知らせ』
というチラシが近隣の郵便受けに投げ込まれて、地域住民は初めて計画を
知らされたらしい。


2月5日に事業主による地域住民への説明会が開催されたが、説明会という
よりは建設決定の報告会だったようだ。
市の「武蔵野市まちづくり条例」の策定委員に事業主の野村不動産
副部長が就任していたのを、住民に指摘され辞任したりと、市民の知ら
ない所で、キナ臭い動きがあるようだ。
本当にヤマシイ事がなければ、辞任すべきではなかった。


文化人が多く住み、社会問題に対する意識が高く、市民活動が盛んな武蔵野
市民に舐めた対応をしていると、大変な企業イメージダウンになりかねない。
事業主は、もっと時間をかけて、地域住民を巻き込んで、街づくりを考える
姿勢を取らねば、イワクつきマンションとしてマイナスイメージの建物と
して歴史に残ってしまう恐れもある。


2006年3月30日の「国立マンション訴訟」の最高裁判決(17階の建物のうち
20メートルを超える7階以上の部分を撤去)を真摯に受け止め、事業主は、
地域住民に、誠意を持って対応すべきであろう。
この判例を教訓に、このマンションを購入する際には、下層階の購入を
検討するのがベストだ。


5月3日時点で、「ビルの高さを低くして欲しい」と市長に再考を求める
署名への賛同者は、829名となっているそうである。
これまでの事業主と行政の対応では、数千名を超えるのは時間の問題だろう。


三鷹北口超高層マンションを考える市民の会
〒180-0013 武蔵野市西久保1-3-2
TEL/FAX 0422-53-1814