この半年間位、読書をしてもプログの更新はしていなかったが、プライベートが落ち着いたので、久々のブログ更新。

この本は、2006年1月に勝間さんのデビュー作『インディーでいこう!』を出版社を代えて再出版したものだそうだ。
徳社の対象としては、20〜30代の女性向け。




この本のキーワードは「インディペンデント(自立)」。

○インディペンデントな生き方の条件
 1.年収600万円以上(女性がハンディなく社会参加する為の象徴的な金額)を稼ぎ、
 2.いいパートナーがいて、
 3.年をとるほど、素敵になっていく。


○2003年総務省の民間給与実態調査
・女性で年収1000万円以上は1.2パーセント、600万円以上は9.5パーセント。
・男性で年収1000万円以上は10パーセント、600万円良滋養は45パーセント。


○インディにとって、いい男の条件
・十分な年収(1千万円以上)があり、でも、今がいっぱいいっぱいの状態ではなく、今後も継続して年収が上げられる男
・いい女(インディ)の価値を分かっている男であり、女の夢やキャリアをじゃませずに、パートナーとして助けられる男
・インディと一緒に、年齢とともに成長していく男
 →挫折を味わって、それを乗り越えてきた人、仕事以外に自分で大事に思える何かを持っている人


○じょうぶな心を作る4つの心がけ
 1.自分の想いで環境を作る
 2.回りと調和する
 3.全てをゼロスチで考えない
 4.がんばりすぎない


○スキルとは
スキルは、訓練や経験からしか得られないものを指し、しかもそれが、他人から見て明らかなもの
スキルとは、スキーとか運転とかと同じ類で身体で覚えるもの


○インディの読書量の目安
 ・毎日、新聞の見出しにざっと目を通す
 ・書籍は1週間に5〜1冊
 ・雑誌は専門分野を1カ月に1冊<お勧め本厳選20冊>
7つの習慣-成功には原則があった!
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす
「困った人たち」とのつきあい方 (河出文庫)
ライフストラテジー 人生戦略 ― 相手に圧倒的差をつける戦略的人生論
向上心―すじ金入りの自分論 知的生きかた文庫
自助論
「行動できない人」の心理学
モラル・ハラスメント―人を傷つけずにはいられない
ひとを“嫌う”ということ (角川文庫)
結婚の謎(ミステリー)
会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール
会社の掟 知らない女性はソンしてる―ビジネス・ゲーム
身体が「ノー」と言うとき―抑圧された感情の代価
「世間」とは何か (講談社現代新書)
共依存症 いつも他人に振りまわされる人たち (講談社SOPHIA BOOKS)
愛する二人別れる二人―結婚生活を成功させる七つの原則
こころの処方箋 (新潮文庫)
心が軽くなる本―「不安」を「安らぎ」に変える57のヒント (PHP文庫)
「不機嫌」と「甘え」の心理 なぜ人は素直になれないのか PHP文庫
確率的発想法~数学を日常に活かす

随分とブログの更新をしてませんでしたー。その間、いろいろと考える事があって、第二の人生をお互いに歩むという結果になりました。年齢も年齢なので、いわゆる「婚活」を始めるに当たり、参考文献を探したところ、なんちゃってMBAホルダーとしては見逃せない、マーケティング戦略を「婚活」に当てはめた、文献を発見。

30代以上の女性を商品に見立てて、その商品をマーケット(結婚市場)に売り込み、最終的にひとりの顧客(結婚相手となる男性)に、「この商品でなければ、自分は満足できない」と思ってもらうまでのマーケティング戦略を、実践的なアクションプランを交えて、紹介されている。

「訳者あとがき」で述べられている通り、「本書の狙いが個性を殺して男性受けのいい助成になることにあるのではなく、むしろ自分の個性をより効果的にアピールする方法を習得することにあると気づく」と思う。

素直に、この通りにやってみようかと真面目に考えていまーす。(笑)

プログラム―ハーバード大学MBAメソッドによる30代からの結婚へのステップ15 (ブルームブックス)

プログラム―ハーバード大学MBAメソッドによる30代からの結婚へのステップ15 (ブルームブックス)


・「プログラム」とは、最強のマリッジ・ストラテジー
→理想の男性を見つけるための、ごくシンプルな15段階の実践的方法で、このプログラムを実践すれば、12か月から18か月のあいだに、必ず結婚できる。

・「プログラム」は15のステップからなる

ステップ1〜5 1〜2か月 土台固め
ステップ6〜12 6〜9か月 -
ステップ13〜15 5〜7か月 -


○ステップ1 「マーケティング・フォーカス」
→フォーカスとは「他のもの全てを切り捨てて、1つのことに専念する」という意味。
 有能なマーケティング・マネジャーは、重要なプロジェクトに新たに取りかかる際、自分のエネルギーと才能を全て注ぎ込む覚悟をする。

○ステップ2 「マーケティング・サポート」
→リーダーが最大限の実力を発揮するには、様々な分野に秀でたスタッフで構成された戦略チームが不可欠であり、それを編成することこそ、リーダーが在職期間内に行う最も大切な仕事。

○ステップ3 「パッケージング」
→消費者は目にした品物を買うかどうか5秒以内に決める。商品を売る際、パッケージングは他の戦略に負けず重要な要素となり、全ての戦略に投資するだけの資金がなければ、とりあえずパッケージへの投資を優先させるべき。

○ステップ4 「マーケティング・エクスパッション」
→マーケターの狙いは市場を拡大して、できるだけ多くの顧客セグメントに商品を売ることにある。商品を売る機会を増やすためには、市場を広げなければならず、できるだけ多くの顧客セグメントをターゲットにする。

○ステップ5 「ブランディング
→週品をヒットさせるためには、コンセプトのはっきりした印象的なブランドが不可欠。
商品には、ブランドが必要であり、ブランドが曖昧だと、結局は誰からも買いたいと思ってもらえない。

○ステップ6 「アドバタイジング」
→どんなに優れた商品でも効果的な広告キャンペーンを行わなけれは、売上は伸びない。消費者に商品を理解してもらうには、消費者に情報を与え、正しい選択をしてもらうように導く広告活動をするしかない。

○ステップ7 「オンライン・マーケティング
→売上を伸ばすには、商品のメツセージをできるだけ多くの消費者に、素早く効果的に伝えなければならない。インターネットはとても効率的な販売ツール。

○ステップ8 「ゲリラ・マーケティング
→買い手に商品イメージを植えつけるべく、これまでに類を見ない意表を突いた作戦を試みること。予算が限られている中小企業か大手企業に対抗するためによく使うテクニック。

○ステップ9 「ニッチ・マーケティング
→ニッチとは、従来の製品・サービスでは満たされなかった潜在需要に対応する、小さいけれど確実に収益を見込まれる特定市場分野を指す。マーケターは、不特定多数の人々をターゲットにして商品を売る一方で、その市用品を買ってくれる可能性が高い顧客層に対して、売り込みに一層力を入れる必要がある。

○ステップ10 「テレ・マーケティング
→電話セールスは4%の成功率と効果的な戦術であり、コストがかからない利益が見込める販売方法。
有能なマーケターは、電話セールスを売り込み戦術の1つに必ず加える。

○ステップ11 「マス・マーケティング
→できるだけ多くの潜在顧客に商品をアピールする戦略。有能なマーケターは、様々なマス・マーケティングをしかけて、商品のメッセージが可能な限り、多くの人の目に触れるようにする。

○ステップ12 「イベント・マーケティング
→マーケターは自らイベントを主催したり、既存のイベントのスポンサーになったりして、製品を売り込む。イベントの利点は、イベントで人々と交流を図って商品をアピールでき、事前に招待という名目で顧客に働きかけれ、終了後も御礼という形でフォローアップができる。

○ステップ13 「プロダクト・ライフサイクル」
→製品には「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」のライフサイクルがある。有能なマーケターは、商品のライフサイクルを予想し、それぞれの段階で生じる問題を対処して、製品が市場で生き残れる戦略を立てて行く。

○ステップ14 「クォータリー・パフォーマンス・レビュー」
→売上を順調に伸ばすためには、業績を定期的に検証せねばならない。有能なマネジャーは、変化を予想し、絶えず業績に目を光らせて、その時々でアクション・プランを変えて行く。

○ステップ15 「イグジット・ストラテジー
→ビジネスが永遠に続くものではないことは初めから分かっているので、適切な時期にビジネスを中止することを前提に、経営者はプランを立てる。

結局、ネット選挙は解禁にならなかったが、ネット選挙解禁に向けて盤石な準備をしている千葉選挙区の「小西ひろゆき」氏の試みに注目したい。

2010年参院選の千葉選挙区が面白い!!
候補者9名が、3議席を争う激戦区。

中でも、民主党から公認されている「小西ひろゆき」氏がのWebサイト動画コンテンツの充実度には驚く!!
運営スタッフの人件費も含め、これだけのWebサイトを運営するには、相当額のシステム投資をしているのではないかと想定する。

公式Webサイトから「コニタンチャンネル」(YouTube版USTREAM版)が用意されている。
千葉選挙区の候補者の殆どが、ブログだけ、twitterだけでの情報発信であるのに対して、小西ひろゆき氏のネット選挙解禁に向けた事前の体制作りは素晴らしい。

YouTube版コニタンチャンネル」では、千葉県内各地での街頭の映像が、18か所もアップされており、街頭演説を始めた4月末頃から、6月12日の事務所開きに至るこの2か月余りの短期間で、いかに小西ひろゆき氏が、人間的に成長したかが伝わってくる。落下傘候補者が、政治活動を通して、政治家としての成長過程を、定点観測したアーカイブである。

USTREAM版コニタンチャンネル」では、6月5日に谷亮子氏が千葉県入りした街頭活動の際に、船橋駅と千葉駅の2か所の野外街頭演説をUSTREAMで生中継した。
また、6月12日の事務所開きでも、同じくUSTREAM版で生中継を試みている。

一方、これらの画像コンテンツから、公式Webサイトへのギャザリングも、戦略的に練られていると思われる。

6月24日の公示日に向けて、どんなネット戦略を展開してくるのか、目が離せない注目候補者である。

著者の一人である森永卓郎氏は、四半世紀前の1985年に経済企画庁在籍時に作った「2000年に向け、激動する労働市場」という報告書の中で、現在の大卒サラリーマンが自動的に管理職に登用されるシステムの崩壊と、現在の日本の雇用システムを的確に予測していた事が紹介されていた。

森永氏が2003年に『年収300万円時代を生き抜く経済学 給料半減が現実化する社会で「豊かな」ライフスタイルを確立する!』、2007年に『年収1200万円時代』を書いたのも理解ができた。

資本主義はどこまで暴走するのか

資本主義はどこまで暴走するのか

<読書メモ>

小泉首相の祖父「小泉又二郎」
・小泉又二郎は、戦前横須賀軍港の町の「小泉組」(とび職)の若頭領で、博徒相手に抗争するなど「手首から足首にかけて全身見事な九門竜の刺青をして」(加藤勇『小泉又二郎伝』)おり、浜口雄幸内閣の逓信(郵政)大臣になっ時、人々は彼を「入れ墨大臣」と呼んだという。
小泉改革以来の「派遣法」万能時代は、グローバル資本主義の低賃金に対抗する「21世紀の生き残り戦略」と称揚されたが、実際には単なる封建ヤクザ資本主義への後退ではなかったのか。


○日本の格差社会
・今、日本の「全労働者の3分の1は非正規雇用で、年収200万円以下のワーキングプアは1千万人」に達している。
・2007年に、OECDが2000年度の貧困率調査の結果を発表し、1位がアメリカで、2位は日本だった。次回の調査で日本は1位になる。
・英国の調査(シティ・プライベート・バンクとナイト・フランク社の共同調査)によると百万長者(ミリオネア・1億円)が世界で一番多いのはアメリカ。日本は76万5千人で、3位の英国55万7千人を大きく引き離している。


ホリエモン事件
・2005年2月8日、ホリエモンが突然、ニッポン放送の発行済株式を時間外取引で30%取得したが、裁判で明らかになったのは、その時に村上ファンドが堀江に渡した株は全体の3割くらいしかなかった。残り7割は強調行動した内資と外資がいた。
六本木ヒルズに住んでいるヤツは、まだマシで、本当に悪いヤツは世田谷に住んでいる。


○「弱肉強食」経済の原型
・1602年、世界初の株式会社「オランダ東インド会社」が誕生する根底には、16世紀後半のオランダのスペインからの独立戦争がある。
・スペインから派遣された総督の側近が請願に来たオランダの中小貴族に向かって、「たかが乞食の群れに過ぎない」と侮辱したのに対して、オランダ貴族たちは森乞食党をつくり、プロテスタントの市民(カルヴィン派)と組み、海上では海乞食党を作って、スペインに抵抗し海賊となり、これがオランダの独立戦争を戦う軍隊へと発展していった。
アメリカも同様に、カルビィン派の流れを汲む清教徒(ピューリタンプロテスタント)が独立戦争を指導した。
・イギリスの商船を略奪する免許を得て、3000隻以上、当時の価格で1800万ドル相当という膨大な商船と積荷を略奪した船主「海賊資本家」が最大の勝利者となり、彼らが州知事上院議員となり、建国時代の支配者層を形成した。(『超・格差社会アメリカの真実』)
アダム・スミスの『国富論』が発刊されたのは1776年で、アメリカ独立宣言がなされた年。スミスが提唱したレッセフェール(自由放任主義)は、当時重商主義の国々で、東インド会社みたいな独占免許制がとられたことを批判して、市場の「見えざる手」に任せよとしたが、これを熱狂的に支持したのは、重商主義先進国のイギリスではなく、海賊資本主義のアメリカだった。


○人類史上、最も成功した社会主義
・80年代末までの自民党政治が、富の再分配による平等を志向していたのは確か。
・戦後日本の経済体制は、戦前の国家統制経済に源流がある。


バブル崩壊は日米の暗黙の協業
・『円の支配者』に、バブルはわざと起こされたと書いてある。
・一般的には宮沢内閣の時に、日銀が金融緩和策に出ているにもかかわらず、さらに間違えて大量の公共事業に打って出たので、財政金融同時緩和になってバブルは起こったと言われているが、ヴェルナーは1970年代には無くなってたはずの日銀の銀行に対する窓口指導に注目した。
・実際に、役所の予算消化と同じで、窓口規制はバブル期にも残っていて、日本の土地本位制をぶっ壊すただ1つの方法として、ものすごい貸し出し伸び率を銀行に窓口指導していた。
・日銀は金融引き締めをわざと遅らせ、土地の値段がピークになった時に、突然金融引き締めをした。


新自由主義の日本人協力者
郵政民営化は、国民の蓄えを含め、国家の財産を、二束三文でアメリカに売り飛ばすという話。
UFJ銀行竹中平蔵が、逆粉飾決算をさせて不良債権処理という名の乗っ取りをしただけ。UFJが赤字決算になって、三井住友銀行三菱東京銀行で取り合いになった。その証拠として三菱東京と合併後、不良債権を再評価するプロセスで、最初の中間決算で戻益が6000億円。その次に2000億円、その後8000億円と、1兆円くらいの逆粉飾決算をやらされたことが分かった。
UFJが持っていた融資先のおいしい所を全部切り離して、産業再生機構に送って解体し、二束三文でハゲタカファンドに食わせた。


○戦争経済の副産物として近代資本主義が誕生
・地中海経済は近代資本主義の揺籃の地であり、ベネチアの商人が十字軍を経済的に支えて、イスラムとの戦いをやらせて、大儲けした。十字苦戦とイタリアの協会と手を組んで金儲けをしたのはベニスの商人で、資本主義はそこから始まっていく。
・資本主義を支える基本中の基本技術となる「簿記」もベニスで生まれた。
・イタリアルネッサンスの時代に、メディチ家が芸術家のパトロンをしていたが、中世ヨーロッパでは教会の倫理によって、金利を取ることが禁じられていた。メディチ家は銀行業を営んでいて、教会に黙認してもらうために、芸術作品を教会に寄付した。


○戦争の民営化
イラク戦争後の復興期に、「戦争請負会社」という新しい戦争の民営化という未来型の軍ド産業が注目を集めた。兵器調達、戦闘員育成、情報収集から「実践経験豊富な1個師団を迅速に派遣する」という軍事ビジネス。西アフリカ旧英領植民地シエラレオネ反乱軍を鎮圧したエグゼクティブ・アウトカムズ社、クロアチア軍の近代化・電撃作戦を可能にさせた米国のミリタリー・プロフェッショナル・リソーシーズ・インコーポレーティッド社がある。
・しかし、これらは未来形ではなく、1604年設立の世界最初の株式会社であるオランダ東インド会社が、王室の特許状を得て、「東インドにおける条約の締結、自衛戦争の遂行、要塞の構築、貨幣の鋳造などの権限を与えられておれ、講師できる地域は喜望峰の東、マゼラン海峡の西という広大なものであった。オランダ本国では特許会社にすぎないが、喜望峰を回れば国家に等しい権力を持っていた。
(『オランダ東インド会社』)
・中国のアヘン戦争のアヘン密貿易の主人公はイギリス東インド会社であり、アヘン戦争で動員された戦力は、陸兵1万5千人(うち2/3がインド陸軍シバーヒー)、イギリス海軍艦船46隻、その他輸送船100隻近くにおよび、これらの戦力を中国に送り込んだのが東インド会社汽走砲艦で、その総数は14隻(中国遠征軍に編入されたのは全部で16隻)にのぼった。当時は帆船の時代であり、気走砲艦とは現代のイージス艦に匹敵する。


ライブドアの強さの秘密
ライブドアはインターネット財閥というよりも、戦前の満州国経済を牛耳った鮎川義介の「新興財閥」コンツェルンの形態「公衆(大衆)持ち株会社」に近似している。
ライブドアの旧オン・ザ・エッジ時代を含めた累計1万倍の大幅分割は、「株価は分割数が多いほど上昇率が上がる」という経済法則を利用したものだが、1株300円分「発言力」しか持たないの無力な極小株主を増やした。
・戦前の日産の株式総数450万株のうち、51.8%が50株未満の小株主によって所有されており、1万株以上持っている大株主は5.2%にすぎなかった。これは意図的に、鮎川が「株式が少数の大実業家に保有されているより、多数の小株主に所有されていた方が、社長は会社を意のままに動かしやすい」と主張した、旧財閥システムを否定し、「公衆(大衆)持ち株会社」の方が事業拡大に有利だと宣言した。
・フジテレビがライブドアに買収されかけた時、パックマンディフェンスという逆にライブドアを乗っ取りにいく手もあったが、堀江がいないライブドアには何の価値も無く、それができなかったという意味で無敵だった。

2週間後にインドに「メディカル・ツーリズムの現状調査」に1週間、真野俊樹先生に同行することになり、遅ればせながらインドに関する情報収集をしている・・・。この本の著者は神戸生まれでアメリカでMBAと国籍を取り、神戸青年会議所の理事長になったことがある異色のインド人である。

インド人の血が流れている著者でさえ、インド相手には、事業を採算ベースにするには苦労しているようである。

驚異の超大国インドの真実―インド人だからわかる!ビジネスの将来性と日本人の大誤解

驚異の超大国インドの真実―インド人だからわかる!ビジネスの将来性と日本人の大誤解

<読書メモ>
・ターバンを巻いているのはシーク教徒だけの習慣
識字率 64.8%(2001年国勢調査)
ヒンズー教徒80.5%、イスラム教徒13.4%、キリスト教徒2.3%、シーク教徒1.9%、仏教徒0.8%、ジャイナ教徒0.4%(2001年国勢調査)


○国境を超えるインドの医療技術
・米国医療機の約5分の1.
・米国医師の約38%は、インド系の人が占めており、米国人はインド人医師に治療されることに慣れている。
・インドでは医療の分野でけが、例外的に民営化が進んでいたために、医療設備も最新鋭のものがそろっている。
・アポロ・ホスピタルズは、インド国内に40件以上の病院をもち、アメリカ帰りの経営者が、リゾートホテル並みの環境で最先端の医療技術を提供している。


ジェネリック医薬品
・2005年時、インドの製薬業界全体の売上は5270億円に達し、金額ベースでは世界13位、数量ベースでは世界4位。
・インドでは医薬品に対して「製品特許」がなく、「製法特許」のみが認められていた為に、特許によって保護されている製品がインド国内では生産可能だったという特殊な背景がある。
・205年1月に、医薬品も製品特許の対象となり、インドの製薬業界もブランド薬の開発に本腰を入れ始めている。
・ルピンが共和薬品工業を買収、業界最大手のランバクシーも国内外の製薬会社に対し積極的にM&Aを働きかけている。
・インド製薬業界の市場規模は、2015年に200億ドル(2005年の約3倍)となり、ブラジル、メキシコを抜き世界のトップ10入りすると予測(マッキンゼー&カンパニー)


○インドの財閥
・タタ・グループ、ビルラ、リライアンス、マヒンドラ、ヒーロー、バジャージなど、大小合わせて20ほどの財閥がある。


カースト制度
・インド国民の約8割はヒンズー教徒であり、4世紀頃にできたが、大本の教義は紀元前10世紀頃に起こったバラモン教に由来している。
ヒンズー教バラモン教から受け継いだものは、ヴェーダ聖典、輪廻転生や解脱の概念、カースト制度
カースト制度は身分(カースト)を、バラモン(神職)、クシャトリア(貴族・武士)、バイシャ(平民)、シュードラ(奴隷)の4つに大別し、それそれの身分は、更に細かく分類され数千にのぼる。
カースト以下の身分も存在し、「アンタッチャブル」「ダリット」と呼ばれ、インド人口11億人のうち2億人を彼らが占めているといわれる。ダリットは理髪業、洗濯業、農場日雇い、清掃業にしか就けない。
カーストは変更を認められず、結婚は同じカースト間で行われるのか原則。
カーストは、アーリア人ドラヴィダ人等の先住民族を区別する肌の色を表す「ヴァルナ」と、共通の職業集団を表す「ジャーティ」が複雑に絡み合って成立しており、職業差別の制度でもある。
・ジャーティ(職業)は、長い歴史の中で定められた制度なので、IT産業などの突如現れた職業には対応しおらず、カースト以外のジャーティとなるため、IT関連で働くことはカーストの影響からのがれる手段となる。
・本来は1950年制定の憲法で、全面禁止と明記されているが、影響力が強く現在でも差別の原因となっている。


○インドの強み(P&Gジャパン会長、ラヴィ・チャタベディ氏)
・ライフスタイルを講じようさせることを望んでいて、実際にそれを叶えるためのビジネスチャンスがたくさんある。
・混沌とした状態を苦にせず、そうした環境でも、物事をきたんと整理し、分析、批評をするのが得意で、戦略的思考を持つことができる。
・質の高い商品やサービスを安価に提供しようと心がけており、また、ビジネスマンとしての高いコスト意識を持っている。
・グローバルにコミュニケーションができる。
・技術者や医者、経営者や金融家を排出するための教育システムが非常に優れている。
・巨大でかつ若い人口を抱えていて、無限の可能性を秘めている。
・教育を受けた若者が増加し、物怖じすることなく世界中を飛び回っている。

今年最後に読んだのは、元ライブドアのCTOでアルファブロガーの小飼弾さんの本。読書家だけあって、知識は相当ある頭の良い人だと思った。この本の中で紹介されている本も是非んで見たいと思う。

不動産投資の学校」の講師・束田光陽先生が授業の質問会の中で、紹介してくれた本である。


小飼弾ブログ 404 Blog Not Found

弾言 成功する人生とバランスシートの使い方

弾言 成功する人生とバランスシートの使い方



<ブックガイド>

「残業ゼロ」の人生力

「残業ゼロ」の人生力

「天使のブラ」で有名なトリンプ社長が、リタイアして「本生」に入った今改めて語る「反残業論」。成功の天使は、残業がだいっきらい。残業のおかげで日本は年間12兆円も損をしているという指摘は衝撃的だ。


格差と希望―誰が損をしているか?

格差と希望―誰が損をしているか?

経済学者の大竹文雄による、日本の格差問題に関する決定的な診断書。著者は、所得格差拡大という「症状」を引き起こした「病名」とはずばり「少子高齢化」と診断し、これに対する処方箋は若者の教育、訓練しかありえないと説く。しかし、高齢者ほど教育費より福祉の充実を求めるようになり、解決は一筋縄ではいかない。いずれにせよ、格差問題の本質を理解するために、押さえておくべき1冊だ。


数に強くなる (岩波新書)

数に強くなる (岩波新書)

数学ではなく、「数(かず)」を自在に扱えるようになるための本。測れないモノの大きさや重さなどを推測する、体感基準を元にどんぶり勘定を行う、統計データを生活実感に置き換えるなど、即効性のある技が紹介されている。しかし、本書は単なる暗算テクニック集ではないし、数学の入門書だもない。人生のあらゆる局面でも役立つ、生きていく知恵を身につけるための実践書である。


世界一との呼び声も少なくない金型プレス職人、岡野雅行が43の質問に答えた1冊。「やりたい事が見つからない」「周りから認めてもらえない」、そんな今どきの若者を相手に、岡野節がうなる。質問形式になっているので臨場感は抜群、岡野社長が傍で話している気がしてくるほどだ。本書には従業員と奥さんの写真も登場するが、みな実にいい顔をしている。本当にいい人間は、本人だけではなく周りもいい男女にしてしまうのだ。


ラクをしないと成果は出ない

ラクをしないと成果は出ない

作家・ジャーナリストの日垣隆による自己啓発書の決定版。「天才ではない」著者が、いかにして平凡を極めて非凡に至ったか、その神髄を垣間見せてくれる。「好きな仕事を増やすために、好きではない仕事を毎日2割ずつ削除する」「出欠を迷うイベントには行かない」といった99のテクニックの後、最後にくるのが「大切な人は命がけで守る」。命がけで守るほどの大切な人がいない人は、啓発に値するほどの自己がまだないということでもある。


国語 算数 理科 しごと―子どもと話そう「働くことの意味と価値」

国語 算数 理科 しごと―子どもと話そう「働くことの意味と価値」

お父さんが娘に「仕事」とは何かを教えるという設定で書かれた本。お父さんは、仕事とは約束を守ることであり、それを実現するために考えられた仕組みが会計なのだと語る。本書はわずか150ページ、イラストも豊富に掲載されていて、一見子ども向けの学習書の体を取っているが、内容の密度はすさまじい。バランスシートの意義や、損益計算書との関係性がこれ以上にないほど明確に描かれている。会計を理解するためにまず読みたい1冊。


会計のルールはこの3つしかない (新書y)

会計のルールはこの3つしかない (新書y)

コロンブス、イザベラ女王、越後屋といった面々によるコメディを通じて、会計の基礎を学べる本。コロンブスのビジネスが拡大していく上で直面する課題を解決していくうちに、カネを管理するためになぜ現金出納帳だけではダメなのか、減価償却の意味といった会計の原理が自然と身に着く厚生になっている。『国語 算数 理科 しごと』で会計の基本概念を理解してから本書に取り組めば、簿記の参考書もすんなり頭に入ってくるはずだ。


統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか? (光文社新書)

統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか? (光文社新書)

各種機関が発表する統計データは、社会の動きを把握するための重要なツールだ。しかし、しかし、統計データには、巧妙なごまかしや独特のクセが含まれているのも事実。本書では、「有効求人倍率」や「冬ソナの経済効果」などを題材に、数々の統計手法が持つ意味、留意点を詳細に解説している。通説として信じられている事象も、統計を理解して解釈し直すことによって、まったく別の側面が見えてくる。


日本経済図説 (岩波新書)

日本経済図説 (岩波新書)

日本の経済状況を理解するために欠かせないリファレンス本。国土の利用状況から、産業構造の変化、国際収支、国民生活まで、多岐にわたるテーマについてコンパクトに解説がつけられている。中でも秀逸なのが国富について解説したくだり。日米の国民総資産がどのような構成になっているのかを明らかにしており、これを元にすればバランスシートの考え方で国の経済を据えられる。


勝間式「利益の方程式」 ─商売は粉もの屋に学べ!─

勝間式「利益の方程式」 ─商売は粉もの屋に学べ!─

勝間本の中で、最も面白くて役に立つ1冊。「無理な働き方や必要もない仕事をなくすにはどうしたらよいか」---その問いに対する著者の答えが、「利益を上げる」ことであった。本書で紹介されている「利益の方程式」は「利益=(顧客当たり単価-顧客当たり獲得コスト-顧客当たり原価)×顧客数」とシンプル。しかし、この方程式は、小は個人のアファリエイターから大はトヨタクラスの企業まで、利益を必要とする者すべてに対応できるはずだ。


「複雑ネットワーク」とは何か―複雑な関係を読み解く新しいアプローチ (ブルーバックス)

「複雑ネットワーク」とは何か―複雑な関係を読み解く新しいアプローチ (ブルーバックス)

近年、複雑ネットワークの視点から物事の関係性を見ることで、面白い知見を得られることがわかってきた。代表的な例が、「6人を介することで世界中の誰とでもつながれる」というスモールワールド性だろう。本書は、インターネットの構造や感染症が広まる経路などを題材に、ネットワークがなぜそのような構造になっているのかを明らかにしていく。mixiにおける実勢調査も取り上げられており、人間関係を考える上でのヒントも得られそうだ。


頭のいい段取りの技術

頭のいい段取りの技術

仕事を早くこなすための仕事術の本は数多いが、本書がすばらしいのは何のために段取りをつけるのかを正しく説明していることにある。段取りの正体とは「サービス精神」である、そう著者は説く。他人に対するサービス精神があって、自分の仕事を効率よく仕上げることができる。まさに、段取りとは「情けは人のためならず」の「情け」なのだ。


ちょいデキ! (文春新書)

ちょいデキ! (文春新書)

本書は、サイボウズ株式会社社長、青野慶久の半生記と仕事術を本人が著したもの。一部上場企業社長が記した本ながら、紹介されているのは誰もが無理をせずに取り組める仕事術で、思わずほっと癒される。例えば「うまく話すことを諦める」ことで逆に相手から質問を引き出せるといった具合。「煽り(あおり)」系の仕事術の本で挫折してしまったら、ぜひ本書を手にとってほしい。


ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)

ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)

サイズに着目することで、さまざまな生物が現在の姿、生態をしている理由を明らかにした古典的名著。生物の進化には、物理法則や化学法則の制約が大きな役割を果たしてきたことが語られる。本書が述べているのは生物デザインについてだが、適性サイズの考え方は、人間の組織や社会の有り様についても多くの示唆を与えてくれるだろう。社会の適正なサイズは果たしてどれくらいか?


「お金」崩壊 (集英社新書 437A)

「お金」崩壊 (集英社新書 437A)

「確かに経済学者たちの言う事はつじつまが合っているのに、なぜそこに違和感が残るのか」を明快に説明してくれる1冊。本書の凄みは、自然資源を含めた経済循環の仕組みを簡潔に示したことにある。社会経済は自然から有用性(モノ)を取り出し、カネに変換して循環させているのだが、マネー経済はもはやモノの裏づけを持たない。共同幻想であるマネーによって限られたモノを手に入れようとする行為が世界の歪みを生んでいる。


文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)

文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)

文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (下)

文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (下)

現代の米国モンタナ州や、古代のイースター島グリーンランドノルウェー人入植地などの分析を通じ、滅亡した社会に共通する法則を明らかにしていく。滅亡した社会では環境に過大な負荷をかけてきたが、それに対して江戸時代の日本は理想的な循環社会を築くことで環境危機を乗り越えたと著者は分析する。モノとカネの関係性を深く理解できる労作だ。


地球と一緒に頭も冷やせ!

地球と一緒に頭も冷やせ!

本書は地球温暖化対策反対論ではない。著者の主張は、現在の温暖化対策はハイコスト・ローリターンだということ。CO2削減にコストをかけるより、今すべきは発展途上国の貧困対策であり、洪水やHIVマラリアへの対策。そうした方がはるかに少ないコストでより多くの人々を救えるというのだ。そして長期的なCO2削減のために、すべての国がGDPの0.05%を炭素排出のないエネルギー技術開発に回す、という提案は実に説得力がある。


ワーキングプアは自己責任か

ワーキングプアは自己責任か

ワーキングプアの緻密な状況分析と、それに対する効果的な提言で構成される。著者の問題意識は、「労働までもがひとつの「商品」として扱われてしまうような徹底した市場主義に修正を加える必要がある」というもの。これに対する著者の回答の1つが、この「弾言」第4章でも取り上げた「ベーシック・インカム」だ。ベーシック・インカムやこれらをさらに押し進めた「ベーシック・キャピタル」の入門書としてもお勧めできる。

ライフネット生命保険を創業した岩瀬大輔氏と伊藤塾の伊藤真氏の1年にわたる対談の内容を、整理して著書にしたモノ。もともと二人で共著を出すときに、子どもに何を伝えたいか、何を伝えるべきなのかという問題意識から出発したそうだ。HBSのMBAホルダーの岩瀬氏は伊藤塾の出身で、伊藤真・塾長の影響を大きく受けていることを知った。師弟で東大法学部在学中に司法試験に合格している。一度、機会があれば岩瀬氏の話も聞いてみたいと思う。


超凡思考

超凡思考


<読書メモ>


○岩瀬式「目標設定」
・他人と比較しない。小さな勝利をペースメーカーに、達成感を覚える。
・欠点は恥ずかしくない。弱みはフォローすれば強みに変わる。自分の弱点を直視しよう。
・端緒の克服より、調書をぶっちぎりに伸ばせばいい。明るい世界観が結果を生みだす。
・ブランドも知名度も関係ない。自分の専門性が武器になる。
・限界は無限だ。ワンランク上に目標設定する。ストレッチが人を伸ばす。
・諦めなければ大丈夫。目標を設定したら、すぐやる。その場で始める。
・とにかく続ける。時間を十分使う。やり続ける人がいちばん強い。
・もっと夢を語ろう。目標設定の先の熱い思いが、人を動かす。


○伊藤式「時間術」
・任せられるところは任せる。自分にしかできない事はすべての力を注ぐ。
・全体象を掴んで自分のポジションを知る。もっとも大切なことに時間を割り当てる。
・目の前の仕事で結果を出す。リーガル・マインドで自分を客観視する。
・デッドラインを設定して決断する。原理原則があれば後悔しない。
・テレビマンに憧れた小学生時代。人生の目標は紆余曲折からみつける。
・メモを取り、瞬間ごとに感じ取る。具体論、各論にこそヒントが潜んでいる。
・読書は時間を増やす。すきま時間を有効活用する。
・利他に生きることが、幸せにつながる。信頼に基づく関係がすべての始まり。


○岩瀬式「情報整理」
・情報は集めない。目的に沿っていかに情報を組み立てられるか。
・手のうちは明かす。人に語れる情報に価値はない。勝負は別でする。
・漠然と接しない。トピック設定で、情報の中にチャンスを得る。
・視野が狭くなったら、関心の幅を広げる。複合的に情報を蓄積する。
・SOSを発信する。人の力を活用する。具体的に、絶妙のタイミングで。
・「絶対的に正しい」なんてあり得ない。複数の情報源を持つ。情報元を確かめる。
・遠回りは遠回りじゃない。好きなものと深く長く付き合う。
・インプットは道半分。アウトプットで情報が定着する。
・書き出して視覚化する。ホワイトボードとキャッチボール。
・相手に合わせて論理を組み立てる。見方を増やすプレゼンテーション。
・想いを直に言葉にすると、味方が増える。


○伊藤式「伝える力」
・何を伝えたいのか。強い意識があってこそ、技術が生きる。
・ロゴス(理性)とパトス(情念)のバランス。役割を演じ分けると思いが伝わる。
・具体例と「3」の使い方。相手に合わせて記憶に残す。
・欲張らない。10のうち2伝われば十分。
・信頼を得る5要素。積極性・社交性・専門性・個人的魅力・そして客観性。
・四隅と真ん中へのアイコンタクト。「1対1」で共感と新近感を。
・スピード、リズム、ジェスチャーと意外性で、集中力を維持。